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2022 Fiscal Year Research-status Report

聴覚障害児を対象とした格助詞学習のための教材開発と指導法の検討

Research Project

Project/Area Number 18K13215
Research InstitutionJoetsu University of Education

Principal Investigator

坂口 嘉菜  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 講師 (40814067)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2024-03-31
Keywords聴覚障害 / 教材開発 / 文法 / ICT教材
Outline of Annual Research Achievements

本研究は聴覚障害児を対象とした文法学習教材の開発及び指導法の検討を行うものであり、具体的には格助詞の学習教材の開発及び指導法の検討を目的としている。
これまでの研究実績からは、聴覚障害児の格助詞選択の際に音声が同時に流されるような教材が正しい格助詞選択に繋がること(音声情報が格助詞選択に影響を与えていること)が示唆された。しかし、この結果については個人の聴力や語音聴取の状態等をふまえて検討することが必要であり、今後の課題となっている。また、動作の方向が分からない構文(受動文や授受表現、使役文、自動詞他動詞等)における格助詞学習においては、アニメーションを用いた解説が効果的であった。
2019年度は特別支援学校(聴覚障害)児童を対象として格助詞学習デジタルコンテンツを用いて定期的に文法学習してもらい、その学習効果や誤用の変化について検討を行った。2020年度~2021年度は研究課題の遂行を中断し、2022年度はアニメーション教材の効果の検討のため、聴覚障害のある生徒10名を対象として、日本語と英語の文法知識の比較を行った。格助詞の誤用が見られる授受構文のうち、「くれる」は日本語ならではの表現であるが、「くれる」の動作主を表す格助詞の理解よりも、英語構文による理解が有意となる生徒の存在が明らかとなった。この生徒に対しては、アニメーション教材での格助詞学習が有効である可能性が示された。音声教材の検討についても計画を行っていたが、新型コロナウイルス感染症関連の影響があり、データ収集が一部できなかったことから、研究期間の延長を行った。
2022年度は、本研究に関連して2件の論文を執筆し、3件の学会発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

最終年度に予定していたデータ収集について、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の計画を実施することができなかった。そのため、延長を行い、2023年度に計画の実施、及び研究発表を行うこととした。感染症の落ち着きにより、2023年度の実施は可能であると思われる。

Strategy for Future Research Activity

音声情報がどの格助詞・構文において影響を与えうるのかといった課題について、追加の研究を実施する予定である。その中では、個人の語音聴取の状況から音声情報の成分について検討を加える予定である。
また、これまでの研究結果について、関連する学会において発表・論文投稿を行う予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一部のデータ収集ができなかったことから、データ処理及び研究発表のための研究費を翌年に持ち越す必要があった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Open Access: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 通常の学級における教育的ニーズのある児童に対する通常の学級における教育的ニーズのある児童に対するポジティブな行動支援の効果-学習規律の定着を目指して-2023

    • Author(s)
      諸橋 ののか、関原 真紀、坂口 嘉菜
    • Journal Title

      上越教育大学教職大学院研究紀要

      Volume: 10 Pages: 131-141

    • Open Access
  • [Journal Article] 聴覚障害者用教科書のデジタル教科書に求められる機能:機能評価の観点の分析から2022

    • Author(s)
      坂口 嘉菜、脇中 起余子、渡部 杏菜、長南 浩人、中野 泰志
    • Journal Title

      日本デジタル教科書学会発表予稿集

      Volume: 11 Pages: 37~38

    • DOI

      10.20755/jsdtpr.11.0_37

    • Open Access
  • [Presentation] 聴覚障害者用教科書のデジタル化に求められる機能の評価2022

    • Author(s)
      坂口嘉菜, 脇中起余子, 渡部杏菜, 長南浩人, 中野泰志
    • Organizer
      日本特殊教育学会第60回大会(つくば大会)
  • [Presentation] 聴覚障害生徒の英語構文理解に関する研究2022

    • Author(s)
      秋元梨沙, 坂口嘉菜
    • Organizer
      日本特殊教育学会第60回大会(つくば大会)
  • [Presentation] 聴覚障害者用教科書のデジタル教科書に求められる機能:機能評価の観点の分析から2022

    • Author(s)
      坂口嘉菜, 脇中起余子, 渡部杏菜, 長南浩人, 中野泰志
    • Organizer
      日本デジタル教科書学会第11回年次大会(京都大会)

URL: 

Published: 2023-12-25  

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