2023 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring mass and spin of black holes and neutron stars via computations of general relativistic polarized radiative transfer
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18K13594
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
川島 朋尚 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (90750464)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | ブラックホール / 一般相対論的輻射輸送計算 / 降着円盤 / 相対論的ジェット / Event Horizon Telescope / 偏光 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には、Lense-Thirring歳差運動(ブラックホールのスピンが引き起こす歳差運動)を伴う降着流と相対論的ジェットの多波長スペクトルおよびイメージを計算した。その結果、X線およびガンマ線で強い変動が現れることがわかった。また、計算したモデルにおいては、電波のエネルギー帯においてブラックホール半径を光が横切る時間のおよそ1万倍の時間スケールで周期的な変動を起こすことがわかった。この結果は超大質量ブラックホールM87の観測結果とも整合的である。また、一般相対論的多波長輻射輸送コードRAIKOUに偏光の計算モジュールを開発実装した。具体的には、強い重力場による偏光ベクトルの変化やコンプトン散乱における偏光の計算が可能になった。また、これまでに開発してきたRAIKOUコードについてまとめた論文が、Astrophysical Journalに出版された (Kawashima et al. 2023)。
研究期間全体においては、一般相対論的輻射輸送により得られるブラックホールシャドウの電波イメージを通してブラックホールスピンに制限を与える新たな手法を構築するとともに(Kawashima et al. 2019)、Event Horizon Telescopeによるブラックホールシャドウの観測論文について理論解釈を行い、大規模な国際研究プロジェクトへ貢献した(EHTC2019等)。さらにブラックホール近傍の相対論的ジェット内のプラズマからの放射イメージが将来観測で検出される可能性があり、これがブラックホールスピンの推定や相対論的ジェット形成機構に関する新たな知見を得られる可能性を示した(Kawashima et al. 2021)。
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