2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultrasonic-assisted cutting for gradient wettability in a one-pass process and three-dimensional contact angle analysis
Project/Area Number |
18K13666
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
嶋田 慶太 東北大学, 工学研究科, 助教 (30633383)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 超音波援用切削 / 表面微細構造 / 濡れ性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では超音波振動切削を用いて表面に微細なパターンを創成する超音波テクスチャリング法により単一加工で濡れ性勾配を作成して液滴の動きをコントロールすることを試みた. 相似形状のピラミッドアレイ構造を比較した場合,平滑面(接触角75度)と比較していずれも同程度の撥水性(接触角110度前後)を発現し,互いに有意差はなかった.一方,錐台アレイ状(碁盤目状構造)とした場合,台部分の面積の増加に伴い平滑面の接触角に近づくことが確認された. コーティング剤を使用した場合,切削油材との反応によりコーティングが溶出することがあることからドライ加工が要求され,また接点出しと切削深さの設定に技術的な改善の余地を残したものの,超音波切削でコーティングを除去した箇所とコーティングが残った箇所では濡れ性が異なることから勾配を作ることは可能である.なお,微細構造を創成した上にコーティングを施した場合,コーティング層の厚みのため,平滑面へのコーティングと有意差がなかった. 格子ボルツマン法による解析は微細構造と水滴の大きさのスケール差を埋めきれず断念し,熱力学的接触角解析をメインとして検証した.本解析からWenzel modelとCassie-Baxter modelの中間にあたるMixed modelを構造内部への液滴侵入深さをパラメータとして導入することで再現し,多様なパターンの碁盤目状構造での侵入深さについて推定することができた. 大気圧プラズマ照射は親水性へ大きく変化させたものの,平滑面への照射でも超親水状態に至ったため,微細構造による影響は明らかではない.
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