2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K13942
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
竹澤 正仁 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (50782489)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 船舶 / B-spline曲面 / 曲面幾何 / 曲率線 / フェアリング |
Outline of Annual Research Achievements |
1)過去の様々な船体形状に対して、試験用精度の曲面と、作業者によりフェアリングされた建造用精度の曲面の品質について調べた。この調査によりフェアリング作業の前後で、曲面全体の曲率線は大域的な流れは失われずに、ノイズが除去されて滑らかになっている様子を確認することができた。そのため曲率線は船体曲面の品質を評価する特徴量の一つになることを確認できた。 2)試験用精度の船体曲面から得られた主方向場データに対して、ノイズ除去を行うための手法を開発した。具体的には、船体のB-spline曲面のパラメータ空間内で離散的に抽出した主方向場データに対して、画像処理分野で用いられるフィルタリング手法を応用することで実現できた。フィルタリングのパラメータを調整することで、主方向場の流れの特徴を失わずに、ノイズを除去することが出来た。 3)平滑化した離散的な主方向場データに対して、疑似的な曲率線を計算する手法を開発し、主方向場データの平滑化の妥当性を確認することができた。フィルタリングした主方向場に対して、疑似的な曲率線を計算すると、得られる曲線は滑らかになっており、開発手法の有効性を確認することが出来た。 4)船体のB-spline曲面を入力データとして、変形量をできる限り抑えつつ、事前に平滑化した主方向場データを満たすような最適化を行うことで、曲面上の曲率線の流れを任意に制御できるアルゴリズムを開発した。 5)船体外板のB-spline曲面上の境界付近に存在する、曲率線の特異点である臍点を除去するように、曲面形状を微小変形させる手法を開発した。本手法により、曲率線展開法に適さなかった外板曲面についても、当該手法を適用することが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに研究が進んでおり、予定していた船体形状の品質評価や、主方向場データのノイズ除去、ならびに平滑化された主方向場に基づく曲面編集手法を開発することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画を今後も推進する。引き続き、船体の主方向場やその他の微分幾何的特徴量に着目した曲面の評価方法や、形状編集手法について研究に取り組む。
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Causes of Carryover |
計画段階で購入予定であった解析用ソフトウェアの購入が不要になったため。残額分については、来年度の国際学会の外国出張費にあてる予定である。
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