2020 Fiscal Year Annual Research Report
Transpiration estimates in forests using UAV images and in-situ observations
Project/Area Number |
18K14492
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
篠原 慶規 宮崎大学, 農学部, 准教授 (10615446)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 蒸発散 / 表面温度 / リモートセンシング / 水資源 / ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,森林施業に伴う蒸散量の変化を評価するために,ドローンで得られるマルチスペクトル画像や熱赤外画像を用いて,森林の蒸散量を推定する方法を確立することを目的としている。 宮崎大学田野フィールドで,近年,間伐した林分において,衛星のマルチスペクトル画像を用いて,間伐前後のNDVIを比較したところ,その変化は,非常に小さいことがわかった。このことから,NDVIを用いて,間伐に伴う蒸散量の変化を評価することは難しいことが示唆された。一方で,台風による潮害がみられた海岸林において,台風前後で,マルチスペクトル画像を取得したところ, NDVIは大きく変化していた。このことから,台風による潮害が蒸散量に与える影響などは,マルチスペクトル画像から検出できる可能性がある。 熱赤外画像に関しては,熱赤外画像の温度が不安定であるという問題があったが,今年度は,キャリブレーションパネルを自作し,活用することで,解決を図った。色の違うキャリブレーションパネルを3枚用いて,反射率の違いにより生み出される温度の違いを使ってキャリブレーションを試みたところ,パネルの実測温度とドローンの熱赤外画像から得られる温度には相関があった。このことから,このパネルを用いることで熱赤外画像の温度を補正することが可能であることがわかった。 農地での適用性を重視して構築されていた地表面温度から蒸散量を推定するモデルについて,森林での精度を高めるために,モデルの改良を行い,地上気象データを用いてパラメータの決定を行った。実際に空撮した画像に,このモデルを適用することで,蒸散量の推定を行った。
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