2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on dopaminergic nerve regeneration using mRNA-loaded nanocarriers in a Parkinson's disease model.
Project/Area Number |
18K15378
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
貴田 浩志 福岡大学, 医学部, 講師 (80529454)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 中枢神経 / 遺伝子導入 / mRNA / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に副次的成果として確立したウルトラファインバブルと超音波照射を用いた遺伝子導入法を発展させ、細胞株および動物への遺伝子導入の実証を行った。アストロサイト細胞株に対し、アルブミンベースのウルトラファインバブルと超音波照射を用いて、ルシフェラーゼ遺伝子のpDNAおよびmRNAの導入を行った。超音波照射強度を0 W/cm2から5 W/cm2まで、超音波強度の段階的増強に従い、mRNAの導入効率も向上可能した。ウルトラファインバブルの使用により、導入効率は最大で6.27倍に向上した。さらにウルトラファインバブルと超音波を用いたin vivoでの中枢神経への遺伝子導入実験も行った。全身麻酔下の8週齢(♂)のBALB/cマウスを用いた実験を行った。腰椎穿刺により、ルシフェラーゼ遺伝子をウルトラファインバブルとともに髄腔内に投与した後、経頭蓋的に後頭部より頭蓋内に向けて超音波照射を行った。48時間後にIn Vivo Imaging System (IVIS)を用いて基質との反応による遺伝子導入効率を評価した。ウルトラファインバブルの使用により、頭蓋内への遺伝子導入効率は65倍に向上した。超音波を用いた既存の遺伝子導入法としては、遺伝子とウルトラファインバブルの静脈投与後に超音波照射により血液脳関門(BBB)を一時的に開口させるBBBオープニングが知られている。今回の研究で見いだされた腰椎穿刺法を応用した脳内への遺伝子導入方法は既存の方法とは全く異なる手法で、更なる発展が期待できる。
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