2020 Fiscal Year Research-status Report
Amyloid PET imaging with (18)F-Florbetapir in Heart Failure in the Elderly: Elucidation of Heart-Brain Connection
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18K15575
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
立石 恵実 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (20795596)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / アミロイドPETイメージング / 高齢者心不全 / 心脳連間 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知機能障害と高齢者心不全の一因である左室拡張能障害を有する患者の全身のアミロイドPETイメージングを撮像し、アミロイドβの蓄積という共通の病態が認知症と心不全に関与している可能性について探究した。 本研究で使用したF-18 Florbetapirは2016年に臨床使用が許可されたアミロイドPET製剤である。従来のアミロイドPET製剤より半減期長い(108分)ために1回の投与量で全身のアミロイドPETイメージングの撮像が可能である。本研究ではF-18 Florbetapirを経静脈的に投与するタイミングで心臓のダイナミックスキャンを行った。その後、F-18 Florbetapir投与50分後に脳、70分後に心臓、75分後に全身の撮像を行い、各臓器へのF-18 Florbetapirの集積を評価した。 当施設に通院中の患者から認知機能障害と左室拡張能障害を有する患者を選別し、研究協力の同意を得られた患者8人にF-18 Florbetapirを用いたアミロイドPETイメージングを撮像した。8人の患者の平均年齢は78.75±4.7歳で、平均MMSE=23.25±5.2であった。8人中4人の大脳皮質にF-18 Florbetapirの集積(アミロイド蛋白の蓄積)を認め、8人中3人の心筋にF-18 Florbetapirの集積を認めた。大脳皮質と心筋にアミロイド蛋白の蓄積を認めた患者は1人であった。8人の検査結果は2020年第84回日本循環器学会学術集会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年12月以降、世界的に感染が拡大しているCOVID-19に対する緊急事態宣言で国内では外出自粛が要請された。研究代表者が所属する施設では研究目的での検査が一時的に制限されるなど、研究協力者の確保やアミロイドPETイメージングの撮像が困難となり、目標症例数に到達できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
緊急事態宣言が解除された後、COVID-19のワクチン接種が済んでいる患者を対象にアミロイドPETイメージングの撮像を再開する予定である。また、すでに撮像が終了している8例の患者に対しては追跡調査を行い、18F-Florbetapirの脳や心臓への蓄積と心機能や認知機能、予後との関係を調査し、学術誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
COVI-19感染拡大に伴う度重なる緊急事態宣言で研究対象者の確保が困難であり、昨年度から症例を増やすことができなかった。そのため研究期間の延長を申請し、次年度使用額の大半をF-18 Florbetapirの薬剤費(¥248,000/バイアル)に充て、残金を学術誌に投稿するための論文校正費として使用する予定である。
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