2019 Fiscal Year Research-status Report
虚血性心臓病の病態生理を考慮した高精度・非侵襲的な発症リスク評価法の確立研究
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18K15872
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
細田 勇人 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (60617801)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 冠動脈MRI / NIRS / D-SPECT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、精度の高い非侵襲的な虚血性心臓病発症リスク評価法の確立である。心筋虚血を鋭敏に評価しうる新しい核医学検査法:D-SPECT、ならびに冠動脈硬化巣の活動度を描出するMRIプラークイメージングという2つの非侵襲的なモダリティに着目し、それらの有用性を検証している。 この目的の達成のために、 現在MRIでのプラーク評価も積極的に行い症例を蓄積している。MRIでのプラーク評価を行った症例に対しては血管内イメージングを用いたリスク評価も加えてMRI の冠動脈リスク評価における有用性についても検証している。MRIにて描出される冠動脈高輝度領域の容積は、カテーテルによる治療を行なった際の合併症としての周術期心筋梗塞発症を予測することが確認され、論文掲載に至った(J Cardiovasc Magn Reson 2020;22:5.)。 また、研究計画書では触れていなかったが、MRIプラークイメージングの有用性の検証のため、NIRS IVUSという脂質を定量化する血管内イメージングを用いてMRIプ ラークイメージングとの対比をおこなっている。NIRS IVUSとMRIプラークイメージングとの関係を示唆した症例シリーズでの論文を作成し投稿中である。また、NIRS-IVUSの有用性についての検証も同時に行なっており、石灰化プラークにおける有用性について症例報告として掲載した(Eur Heart J Case Rep 2019;3.)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
RIプラークイメージングの有用性に関しては他のイメージングと対比し有用性を確認できており、論文での報告に至っている。一方、D-SPECTの正確性を評価する症例の蓄積は約100症例み こんでいたが、D-SPECTをおこなった症例で冠動脈造影検査の対象となる症例が決して多くない点などから、症例の蓄積進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
MRIを用いたプラークイメージングの有用性に関して他のモダリティ(NIRSなど)を用いて検証していくことに重点を置いて研究を進める方針である。
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Causes of Carryover |
情報収集のための学会参加が見送られた点と解析ソフトやデータ収集機器の購入が遅れたためである。翌年度分と合わせた助成金に関しては物品購入等に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)