2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K15930
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
梅田 泰淳 札幌医科大学, 医学部, 助教 (30769039)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | SP-D / 肺がん / EGFR |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでの研究で、野生型EGFRと変異型EGFRをもつ肺がん細胞において、肺サーファクタント蛋白質D(SP-D)が抗腫瘍活性を持つことをin vitroで明らかにし、EGFR遺伝子陽性非小細胞肺がん患者の血清SP-D値は、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)の効果と予後と関連することを明らかにした。この結果から、SP-Dがもつ抗腫瘍活性をより明らかにすることで、肺がんの新たな抗腫瘍薬の開発につながる可能性、また、血清SP-D値とSP-D遺伝子多型は、EGFR遺伝子陽性肺がん患者の予後予測の新たなバイオマーカーとなる可能性を考える。 本研究の目的のひとつは、これまでin vitroで明らかにしたSP-Dの抗腫瘍活性について、in vivoでその効果を確認し、将来の抗腫瘍薬の開発の基礎的研究とすることである。ふたつめは、血清SP-D値とSP-D遺伝子多型が肺腺癌の予後予測のバイオマーカーとなるか明らかにすることである。 (1)in vivoでのSP-Dの抗腫瘍効果:ヌードマウスに変異型EGFRを有する肺がん細胞を移植し、マウスの肺がんモデルを作成する。SP-Dを投与し抗腫瘍効果を明らかにする。 (2)肺がん患者のバイオマーカーとしてのSP-D:非小細胞肺がん患者を対象に、血清SP-D値とSP-Dの遺伝子多型が、EGFR-TKIの治療効果や予後予測マーカーとなるか、多施設共同前向き臨床試験で明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
in vivo での作業が遅れている
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Strategy for Future Research Activity |
現在EGFR遺伝子変異陽性肺がん患者の症例登録を勧めている。 以前論文を発表した時と比べ治療薬、治療の選択肢が多岐にわたっているため、SP-D以外の要素も検討していく。
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Causes of Carryover |
研究の遅延などにより試薬代などの所要額が減った。 試薬代、ELISA kitなどの購入、国内、国際学会の活動を予定している。
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