2018 Fiscal Year Research-status Report
Characterization of the organ-specific subsets of MDSCs and its application to novel treatment using arthritis model mice
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18K16148
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千藤 荘 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (40813415)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | MDSC / SKGマウス / T細胞増殖 / Th17細胞分化 / 抑制能 / ケモカインレセプター |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究計画として、①SKGマウスの各組織由来MDSCの表現型・機能に差異があるか(組織特異的MDSCサブセット)の解明、②各組織由来MDSCのT細胞増殖および分化に与える影響について解明の2点を挙げていた。 ①については、各組織(骨髄、脾臓、肺および滑膜)に存在するMDSCに発現するケモカインレセプターの発現に差があるかをFACSを用いて検討した。現時点では、脾臓由来MDSCでCCR5の発現が高い傾向があることを見出している。また、関節炎が主のマウスと間質性肺炎が主のマウスそれぞれの各組織(骨髄、脾臓、肺および滑膜)からMDSCを単離しており、検体が揃い次第マイクロアレイに提出予定である。 ②については、各組織(骨髄、脾臓、肺および滑膜)由来のMDSCを、アロの脾細胞から単離したCD4陽性T細胞とTh17細胞分化条件下で共培養した。3日後に細胞を回収しFACSで解析したところ、肺由来MDSCはTh17細胞分化を最も強く抑制した。脾臓由来MDSCにも弱い分化抑制能がありそうだがまだ統計学的有意差はいられていない。骨髄由来MDSCには分化抑制能が飛ばしかった。滑膜由来MDSCの分化抑制能は現在解析中である。また各組織由来MDSC間で抑制能の強さに違いがあるかを調べる。また、T細胞増殖に与える影響については、肺由来MDSCにおいて、増殖抑制能があることを確認している。他の組織由来MDSCのT細胞増殖抑制能については現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各組織由来MDSCの表現型や機能についての実験を施行中であるが、SKGマウスの間質性肺炎の発症に合わせた細胞の回収がなかなか難しいため(間質性肺炎を発症するとすぐに死んでしまうためタイミングが合わないことが多々ある)その表現型や機能の解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
安定した実験系の確立には、間質性肺炎発症マウスが常に使える状態を保つことが必要と考えられる。そのために定期的に間質性肺炎発症マウスを作成することで、実験の進行を安定して行えるようにする。 また、in vitroで各組織からMDSCを作成する系を見出すことで安定した実験系の確立したいと考えている。
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Causes of Carryover |
これまでの実験については、他の研究費で賄った。また、マイクロアレイの提出に本科研費を使用する予定であったが、前述の理由によりマイクロアレイの提出が2018年度に行えなかったため次年度へ繰り越すこととなった。 繰越金と2019年度の研究費を合わせて、マイクロアレイ提出および解析に充てる予定である。
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