2019 Fiscal Year Annual Research Report
Targeting and clinical application of m6A epitranscriptome for refractory gastrointestinal cancer
Project/Area Number |
18K16355
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浅井 歩 大阪大学, 産業科学研究所, 特任助教(常勤) (40783262)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | エピトランスクリプトーム / 先端計測 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はmiRNA中のメチル化アデノシン(m6A)の計測をがん診断に応用するために、我々は化学合成品やm6A修飾を含む核酸配列を用いて、質量分析を応用したm6A修飾計測技術を確立した。また、培養細胞でメチル化miRNAを計測することにより、消化器がん細胞でメチル化されている63種類のmiRNAを同定した。 培養細胞で同定されたメチル化miRNAのうち、2種のmiRNAについて、消化器がん患者から摘出した腫瘍中で計測したところ、正常組織と比較して、メチル化が増加しており、培養細胞の結果と共通していた。 また、消化器がん患者と健常人の末梢血中のmiRNAを比較したところ、腫瘍中の結果と同様に、末梢血中でもメチル化miRNAが増加していた。つまり、末梢血中のメチル化miRNAを計測することで消化器がん患者と健常者を判別できることが明らかとなった。 さらに、早期がん患者において、既存の診断マーカー(CEA及びCA19-9)と比較した。その結果、既存の診断マーカーは早期がんと健常人を判別できなかったが、メチル化miRNAの計測では早期がんと健常者を判別することに成功した。これまでに、早期がんを高精度に判別可能な診断方法は存在しなかったため、我々の研究成果は今後のがんの早期発見・早期治療に大きく貢献する。 今後は本研究の成果により確立したRNA修飾による早期診断技術を消化器がん以外のがん種にも適用するために、様々ながん種でRNA修飾を計測し、末梢血中のRNA修飾の計測により、がん原発巣の特定を目指す。
|
Research Products
(6 results)