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2019 Fiscal Year Research-status Report

オートファジー活性制御を介した肝細胞がん幹細胞に対する治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K16364
Research InstitutionOkayama University of Science

Principal Investigator

藤原 信行  岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (30805875)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsがん幹細胞 / オートファジー
Outline of Annual Research Achievements

がん幹細胞は、抗がん剤や放射線に対する抵抗性や、がんの再発・転移に重要な役割を果たしており、がん幹細胞を標的とした創薬が求められている。近年、がん幹細胞においてオートファジー活性が上昇していることや、オートファジー活性を低下させることでがん幹細胞に対する抗がん効果が得られることが報告されている。しかし、既存のオートファジー抑制剤はリソソームの機能抑制が標的となっているため、様々な副作用の問題が指摘されており、新しい標的の同定が求められている。そこで本研究はオートファジー活性制御を介した肝細胞がん幹細胞に対する治療法の開発を目的とした。
本年度は、計画を一部変更し、項目A:Beclin 1 Ser90リン酸化阻害が、がん幹細胞形成に与える影響の解析について、前年度明らかにしたオートファジー制御因子PP6に着目し、研究を行った。その結果、PP6が肝細胞がんだけでなく大腸がん細胞やすい臓がん細胞でもがん幹細胞を誘導した際に発現が上昇することが認められ、PP6の発現抑制によりsphere形成能の低下やがん幹細胞マーカーの発現が減少すること、抗がん剤感受性が上昇することが認められた。また、大腸がん組織においてもPP6発現が上昇していることを確認した。
今後は、PP6が、がん幹細胞を制御するシグナル経路の同定を行っていく。並行してがん幹細胞におけるPP6複合体について検討し、PP6が治療標的となり得るか検討していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、項目AはBeclin 1 Ser90リン酸化阻害が、がん幹細胞形成に与える影響の解析を行い、項目BはBeclin 1 Ser90 リン酸化阻害剤が正常マウスに与える影響の解析を行い、項目CはBeclin 1 Ser90リン酸化阻害が、がんの成長・転移に与える影響の解析を行う計画であった。
項目Aに関して、前年度がん幹細胞で発現が上昇することを明らかにしたPP6について着目して検討を進めていくと予想以上に研究に進展がみられた。その結果、項目Aを優先して検討を行い、本年度予定していた項目Bおよび項目Cに進展はみられなかったが、全体を通してはおおむね順調に進捗していると考える。

Strategy for Future Research Activity

遅れの見られる項目Cに関しては、作製した切片を用いた免疫染色や条件検討を行ったがん幹細胞の回収を進め、ウエスタンブロッティングなどの解析を行い、当初計画に追いつきたい。項目Aに関しては、本年度得られた知見をもとにSETに着目して解析を行っていく予定である。また、当初計画になかった項目D:PP6が、がん幹細胞の治療標的となり得るかについての解析を新たな項目として検討を進めていく。

  • Research Products

    (4 results)

All 2020 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Serum LOX-1 is a novel prognostic biomarker of colorectal cancer.2020

    • Author(s)
      Nakashima-Nakasuga C, Hazama S, Suzuki N, Nakagami Y, Xu M, Yoshida S, Tomochika S, Fujiwara N, Matsukuma S, Matsui H, Tokumitsu Y, Kanekiyo S, Shindo Y, Maeda N, Tsunedomi R, Iida M, Takeda S, Yoshino S, Ueno T, Hamamoto Y, Ogihara H, Hoshii Y, Nagano H.
    • Journal Title

      Int J Clin Oncol.

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1007/s10147-020-01673-2.

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Protein phosphatase 6は大腸癌細胞の幹細胞性を制御する2019

    • Author(s)
      藤原信行、恒富亮一、硲彰一、友近忍、鈴木伸明、大浜剛、佐藤晃一、永野浩昭
    • Organizer
      第9回日本プロテインホスファターゼ研究会 学術集会
  • [Presentation] Protein phosphatase 6 controls tumor malignancy of colon cancer through regulation of cancer stemness.2019

    • Author(s)
      Nobuyuki Fujiwara, Ryouichi Tsunedomi, Shoichi Hazama, Nobuaki Suzuki, Takashi Ohama, Shigefumi Yoshino, Hiroaki Nagano
    • Organizer
      第78回日本癌学会学術総会
  • [Presentation] Protein phosphatase 6は大腸癌細胞の幹細胞性を制御する2019

    • Author(s)
      藤原 信行、恒富 亮一、硲 彰一、友近 忍、鈴木 伸明、大浜 剛、佐藤 晃一、永野 浩昭
    • Organizer
      第42回日本分子生物学会年会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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