2019 Fiscal Year Research-status Report
小型軸流式補助循環ポンプを用いた新しい心肺蘇生法の開発
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18K16522
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
丸橋 孝昭 北里大学, 医学部, 助教 (10772478)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 心肺蘇生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、これまで広く普及したECMOを用いた心肺蘇生法ECPRをさらに改良することで、院外心停止の生存率向上を目的としたものである。具体的には、ECPRにおいて短所となるカニュレーションに要する時間的な要素、自己心拍再開後の非生理学的な血行動態を改善させるため、重症心不全に使用可能となった小型軸流式循環補助ポンプを応用することで、新しい心肺蘇生法の開発を試みた。方法として、心室細動モデル(イヌ)3頭を用いて、心室細動時の血行動態解析および心機能の視覚的な確認を行った。また、発症前のボリュームステータスや心機能を変化させ、それぞれのシチュエーションにおける詳細な血行動態解析を行うことで、小型軸流式循環補助ポンプの特性と心停止時の血行動態解析を行った。上記の方法により主要なデータ収集を終え、現在肺血管抵抗や肺循環を変化させる追加のシュミレーションを行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主要な実験データは既に得られており、今後は様々なシチュエーションを想定したシュミレーションと収集したデータのまとめ・解析を行う予定である。それらが完了すれば本年度中にも論文化できると見込んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、データを解析し論文化するとともに、データの信頼性を確認するため、さらに1回の追従実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初の実験計画に大幅な修正を要したことで、具体的な実験の遂行に遅れが生じたため予定より年度支出額が少なくなった。しかし、現在順調に実験が遂行できており、トータルでは当初の予定通りの支出額となる予定である。
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