2020 Fiscal Year Annual Research Report
Transcatheter Arterial Embolization of Abnormal Neovessels in Arthritis Models of The Knee of Swine
Project/Area Number |
18K16673
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
生駒 顕 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60458065)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膝関節炎モデル / パパイン / imipenem/cilastatin / soluble gelatin sponge |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、豚関節炎モデルを作成し、その原因とされる異常血管に対し、従来型の塞栓物質であるイミペネム・シラスタチン及び我々が開発した短時間溶解型ゼラチンを用いたTAME(微細血管塞栓術)を行い、それらの塞栓効果及び組織障害を比較検討することにより、短時間溶解型ゼラチンの安全性と有効性を実証する研究である。今回、我々は、パパインを用いて、豚の膝関節炎モデルを作成することに成功し、さらに、それに由来する異常新生血管増生の観察に成功した。具体的には、6匹の雌豚の12個の膝関節炎モデルを、パパインの関節内注射によって作成した。パパイン注入後、42日後に全例で膝蓋骨周囲に新生血管の増生を確認した。 塞栓物質により、6頭(12膝)を3頭(6膝)ずつ、imipenem/cilastatin(IPM)群とsoluble gelatin sponge(SGS)群の2群に分けた。膝の異常な新生血管をIPMまたはSGSを用いて塞栓した。塞栓後3日目に、血管造影での塞栓効果と病理組織学的検査での組織損傷を比較した。 異常新生血管の塞栓は成功し、両群とも12膝すべてで塞栓後3日で消失した。病理組織学的評価では、両群の12膝すべてに滑膜の肥厚や炎症細胞の浸潤などの滑膜炎の変化が認められた。いずれの豚において脂肪壊死が認められた。血管内に塞栓物質は認められなかった。 しかし、皮膚や筋肉の壊死、炎症性細胞浸潤の程度は両群ともになく、両群間に有意な差はなかった。【結語】パパインを用いたブタ膝関節炎モデルの作製に成功した。IPMとRM-Gの2群間で新生血管の塞栓効果と膝の組織障害に有意差はなかった。
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Research Products
(2 results)