2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new urinary incontinence rehabilitation by focusing on the hip joint function
Project/Area Number |
18K16708
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
横井 悠加 城西国際大学, 福祉総合学部, 助教 (80804244)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 骨盤底機能障害 / 骨盤底リハビリテーション / 尿失禁 / 理学療法 / 超音波診断装置 / 膣圧計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,尿失禁の主原因である骨盤底機能障害と,その解剖学的連結が強い股関節機能との関連性を明らかにし,非侵襲的でより効果的・効率的な尿失禁治療を開発することを目的としている.そこで,2018年度はまず「股関節機能が,尿失禁の主原因である骨盤底機能障害に影響を及ぼすのか」ということを明らかにするため,骨盤底機能評価に必要な機器の選定・調達と環境設定を行った. 骨盤底筋群の収縮を質的に評価するには経会陰法による超音波診断装置の使用が優れており,今回選定・調達した装置にて,実際に筋収縮-弛緩時における骨盤底部移動距離(mm)を計測し,高い再現性が得られることを確認した.また,同筋群の量的評価では膣圧計を使用した安静時・最大随意収縮時膣圧(cmH2O)の変化を捉えることで計測する.しかし,膣圧計の場合,機器によっては骨盤底筋群の収縮ではなく,膣上部にかかる腹腔内圧の上昇を捉えてしまうことも多く,現在慎重に機器の選定を進めている. 股関節機能評価については,主に質問票や簡易器具を用い,臨床現場にて一般に使用されている計測方法を用いるため,特別な機器の選定・調達は必要ない.そのため,2019年度においては早い段階で膣圧計を選定・調達し,実験環境を完備する.その後,症例群を「尿失禁を呈す20歳以上の女性」,対照群を「症例群と年齢・体格指数が一致する女性」とし,症例対照研究にて骨盤底機能障害と股関節機能との関連性を検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の進捗状況がやや遅れている理由としては,超音波診断装置の選定に時間を要したことと,膣圧計の調達が完了していないことだと考える.本研究は複数施設を対象としていることから,超音波診断装置においても持ち運びが可能,かつ経会陰法にて骨盤内臓器を明確に投影する機能が必要であった.このことから,2018年度は複数台以上の装置を検討し,正確に骨盤底機能を評価できる装置を調達した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,2018年度に完了予定であった膣圧計選定・調達を完了し,股関節機能が骨盤底機能障害に及ぼす影響について検討すべく,尿失禁群と対照群間での股関節機能について明らかにする.また,その次段階である股関節機能障害に対する治療が尿失禁改善に及ぼす効果について,引き続き検討を進めていく.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,2018年度に完了予定であった膣圧計の選定・調達を延長していることである.また,2018年度に実施予定であった測定・解析を2019年度に引き続き実施するため,実験時に使用する消耗品等に使用される予定である.
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