2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new urinary incontinence rehabilitation by focusing on the hip joint function
Project/Area Number |
18K16708
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Research Institution | Josai International University |
Principal Investigator |
横井 悠加 城西国際大学, 福祉総合学部, 助教 (80804244)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨盤底機能障害 / 骨盤底リハビリテーション / 尿失禁 / 理学療法 / 超音波診断装置 / 膣圧計 / リハビリテーション / 股関節機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,尿失禁の主原因である骨盤底機能障害と,その解剖学的連結が強い股関節機能との関連性を明らかにし,非侵襲的でより効果的・効率的な尿失禁治療を開発することを目的としている.本目的の達成により,股関節機能障害に対する治療が尿失禁に対する有効な治療手段となり,より多くの尿失禁患者に適切な治療を提供することができると考える. 2019年度に実施した症例対照研究(第一課題)より,尿失禁を呈した症例群において,股関節の可動域低下と筋力低下を認め,骨盤底機能障害と股関節機能障害との関連性が示唆された. 上記結果より,2020年度は,第二課題である「股関節機能障害に対するリハビリテーションが尿失禁改善に及ぼす効果」について,城西国際大学倫理委員会の承認を受け,介入研究として効果検証を開始した.本研究では,尿失禁を呈する20歳以上の女性を対象とし,股関節機能改善を目的とする介入群と,一般的な骨盤底筋トレーニングを実施する対照群の2群に割り付けた.現時点では十分なサンプルサイズに達していないが,介入群,対照群ともに骨盤底機能(ICIQ-SF,膣圧,収縮時における骨盤底移動距離)において,改善の傾向を認めている.また,介入群においては,骨盤底機能とともに股関節機能(関節可動域と筋力)にも改善を認めており,今後の尿失禁治療において,股関節機能に着目することの重要性が示唆されている. 今後は更にサンプルサイズを増やすとともに,各群におけるトレーニング効果について,比較検討を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度における本研究の進捗状況がやや遅れている理由としては,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,予定していたデータ収集が困難となり,サンプルサイズの十分な確保ができていないことが主要因であると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は引き続き,2020年度より開始した介入研究(股関節機能障害に対するリハビリテーションが尿失禁改善に及ぼす効果)の効果検証を進める予定である.新型コロナウイルス感染対策に十分な配慮を行った上でデータ収集に努めるが,その影響により実験遂行が困難な場合には,随時,研究協力者らとともに研究計画内容の再検討を行う必要があると考える.
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Causes of Carryover |
次年度使用額の発生は,2020年度に予定していた学会への参加を中止したことが主な理由である. 当該助成金は,2021年度における学会・論文発表の諸経費として使用を予定している.
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