2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K16864
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
東野 正明 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30397278)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 耳下腺癌 / PD-L1 / TPS / CPS |
Outline of Annual Research Achievements |
頭頸部扁平上皮癌に置いて抗PD-L1抗体をターゲットにした免疫チェックポイント阻害薬はその有効性により、保険収載され、日々の臨床で使用されている。非扁平上皮癌である耳下腺癌は、頭頸部癌における希少癌の1つである。したがって、その症例数は少なく、扁平上皮癌とは違い、効果的な全身治療は未だ見いだせていない。今回の研究では、手術治療で採取した耳下腺癌組織について、ホルマリン固定をしたのち、腫瘍細胞におけるPD-L1の発現率=Tumor Positive Score(TPS)を免疫組織化学を用いて、測定した。その結果をHE染色を用いた病理組織学的悪性度、疾患特異的5年生存率、病期分類などと比較検討した。また、組織型によるTPSの発現率についても検討を加えた。 最近になって、腫瘍細胞に加えて、腫瘍浸潤免疫細胞(リンパ球、マクロファージ)も評価対象として算出するスコアであるCombined Positive Score(CPS)が注目されるようになった。このCPSについて、耳下腺癌組織で測定した。その後、CPSとTPSの発現率を比較し、その有効性について比較検討した。 次に耳下腺癌根治切除不能症例および耳下腺癌術後の遠隔転移症例に対して、抗PD-L1抗体であるNivolumabおよびPembrolizumabを根治切除不能および遠隔転移症例に対して投与している。その効果とCPS、TPSの発現率について比較検討した。また免疫チェックポイント阻害薬投与時のirAEの出現について、その関連性について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当科で治療した耳下腺癌症例の手術の際に採取しえた病理標本を手術治療で採取した耳下腺癌組織について、ホルマリン固定をしたのち、腫瘍細胞におけるPD-L1の発現率=Tumor Positive Score(TPS)を免疫組織化学を用いて、測定し、組織型および組織学的悪性度と比較検討した。予定していたMDSC(CD33、CD14、CD11b)の発現様式および炎症性サイトカイン(COX,PGE2、IL-6, IL-8, IL-10)の検討については施行できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していたMDSC(CD33、CD14、CD11b)の発現様式および炎症性サイトカイン(COX,PGE2、IL-6, IL-8, IL-10)の検討について、随時施行していく予定としている。
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Causes of Carryover |
研究が予定通り進んでいないため、次年度に予定していたMDSC(CD33、CD14、CD11b)の発現様式および炎症性サイトカイン(COX,PGE2、IL-6, IL-8, IL-10)の検討のために使用する予定としている。
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