2019 Fiscal Year Research-status Report
歯学部学士課程におけるプロフェッショナリズムの醸成過程と影響因子の解明
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18K17289
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大戸 敬之 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (60754299)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プロフェッショナリズム / 医療プロフェッショナリズム / 省察 / PIF |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2018年度で分析を行った各学年ごとのプロフェッショナリズムの変化や違いについて、よりデータ数を増やした上で、別の手法を用いて分析を行った。現時点でのデータの特性として、プロセス基盤型教育でのプロフェッショナリズムの醸成と、プロフェッショナリズムの授業も含まれたアウトカム基盤型教育でのプロフェッショナリズムの醸成の2つが含まれている。そのため、単純な学年進行に伴うプロフェッショナリズムの醸成だけでない側面があるため、より詳細な分析を実施した。分析手法としては、以前より使用しているSteps for Coding and Theorization (SCAT)に加えて、醸成過程というプロセスを分析するために木下らによる修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を採用した。その中で、従来のプログラムにおいては臨床実習で学びとっていた態度面について、アウトカム基盤型教育の新カリキュラムにおいては、臨床実習前にすでに学びとっているのではないかという点が確認された。本研究成果は教育カリキュラムの違いによるプロフェッショナリズムへの影響についての解明だけでなく、アウトカム基盤型教育の効果などの検証の一助となる可能性も考えられるが、一方で、それぞれのカリキュラムの違いによる単純なカリキュラム評価とならないために、さらなる内容の精査が必要となると考える。以上の内容については、日本歯科医学教育学会を始めとする各種学会で発表をすることができた。今後は、より世界的な発信として国際誌への掲載を目指していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、学年ごとのプロフェッショナリズムの醸成過程の解明に加えて、それに影響する因子について検討を行った。これについては、カリキュラムの違いによる影響について検討を行い、予定していた内容については概ね遂行することができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、醸成過程の解明、影響因子の解明について更に精度を高めていくとともに、それらの内容について国内外に向けて発表を実施する。多職種間での検討を行うことで、モデルの精緻化を行っていく予定である。
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Research Products
(7 results)