2020 Fiscal Year Annual Research Report
A resarch on child abuse prevention education for non-pediatricians in the community
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18K17310
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小橋 孝介 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (50814034)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 児童虐待 / プライマリ・ケア / 体罰禁止 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究成果において、児童虐待は小児 人口100人あたり1人が通告されているという 非常に頻度の高い事象であるにもかかわらず、非小児科医の中でも比較的小児診療を行っているような医師でも、本来気付くべき機会に気付けておらず、さらに気付いたとしても適切に対応が取られていない実態を明らかにした。さらに、2019年度の研究成果では、具体的に親子分離などを要する重い児童虐待事例には気付き対応が取られるが、軽症で主に支援的な対応を要する事例に対しては非小児科医の気付き、初動の問題があることを明らかとした。2020年度はこれらの研究結果を基に、軽症で主に支援的な対応を要する事例への気付き、初動について啓発を行う、非小児科医が利用可能なツールの開発を行った。軽症で主に支援的な対応を要する事例の最も身近な例は体罰である。体罰は、身体に何らかの苦痛を引き起こし、又は不快感を意図的にもたらす行為(罰)と定義される。養育の中でしつけとして行われいることも多く、日本でも2000年の報告では、6割以上の親が体罰を容認、そして6割以上が何らかの形で体罰を行っていると報告されている。小児科医だけではなく、非小児科医も体罰について軽症で主に支援的な対応を要する、積極的に支援に繋げることが求められる事例として、対応が求められる。このような背景から、非小児科医向けのツールとして、米国で子どもに対する体罰禁止の啓発プログラムとして展開されている医療関係者への啓発、研修プログラム”No Hit Zone"および医療関係者が体罰によらない子育てを子どもの家族に対して指導する際に用いることが可能なプログラムである”Play nicely"の2プログラムについて翻訳許可を得て翻訳をおこない、関連する資料を作成、一般公開した。
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