2019 Fiscal Year Research-status Report
抗アレルギー性ラクトフェリンサプリメントのアレルギー機序に関する研究
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18K17354
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 憲次郎 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (40752374)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 機能性食品 / 細胞実験 / 動物実験 / 食物アレルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】ラクトフェリンは主に乳汁中に分泌される糖タンパク質である。これまでに抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗菌作用などの多くの有効作用が報告されており、健康サプリメントとして用いられているが、一方で、過剰に摂取した場合等における有害可能性についての情報はほとんどない。過去に、我々はラクトフェリンによりマウスにおいて喘息様の症状を示すことを報告している。本研究では、ラクトフェリンの安全性を明らかにするため、ラクトフェリンのアレルギー性の可能性について以下の方法により検討する。 1:マウス骨髄細胞を用い、ラクトフェリンの免疫細胞内への取り込み機序と組織局在性についての検討 2:ラクトフェリンのマウスにおける免疫調節作用についての検討 【結果1】:マウスから単離した骨髄細胞をGM-CSF及び2-メルカプトエタノール存在下で培養し、フローサイトメトリーにより高い表面抗原マーカー陽性細胞割合を示し、ポジティブコントロール曝露により細胞が活性化することを確認した。それら細胞にラクトフェリンを曝露させ、細胞が活性化した。マウス脾細胞を単離し、同様の実験を行ったが、死細胞の割合が多かったため、採取・曝露条件を検討し直す予定である。 【結果2】:BALB/c雌マウスを用い、ラクトフェリンの経口投与を行った。血漿中ラクトフェリン特異的IgG量が有意に増加することを示した。さらに組織中のサイトカイン発現量について、リアルタイムPCRにより検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウス脾細胞を用いた実験で生細胞がうまく得られなかったため、その検討に時間を要した。また、研究体制の変化により、観察研究を行うことが困難になったため、研究の方法を変更する必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
脾細胞の単離方法について、検討を行う。また、マウスの組織中mRNA及びサイトカイン発現量をリアルタイムPCR及びELISA法により確認する。
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Research Products
(6 results)