2021 Fiscal Year Research-status Report
ケアの場における患者にとっての「ふれられる・ふれる」体験
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18K17470
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
島田 多佳子 関東学院大学, 看護学部, 教授 (00310409)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 触れる / 触れられる / ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今の新型コロナウィルス感染症の出現に伴い、人と人との接触を避ける時代が到来した。そのような中で、看護において、従来「触れる」という事象は、人々の健康状態を把握する、または、推測する、あるいはケアをするうえで、今なお、重要な位置づけを占めている。 「触れる」という事象は、ケアの場において重要な位置づけを占めているが、あまりに日常的かつ感覚的側面が強いため、その現象の構造を明らかにする場合、認識的に明確でない体験の層もデータとして取り扱う必要がある。よって、「触れる/触れられる」という事象の特性をふまえ、その研究の探求方法として現象学的アプローチを手がかりとした。 新型コロナウィルス感染症蔓延状況下において、対面でのインタビューに伴う感染リスクを回避するため、予定していたデータ収集方法の変更(研究倫理審査委員会承認済)を行い、無事、データ収集を終了した。データ分析にあたっては、研究協力者の語りから得られたデータの文脈を損なわないよう、語り方にも留意しつつ実施。「触れる/触れられる」という現象の構造について、主体と客体、身体と世界の相互的状況、認識的な身体と感性的な身体、状況特異な事象、接触の2重感覚等についての反転状況を手がかりにしつつ、語りのデータから立ち現れた文脈自体を切り離さないよう留意し、ケア実践における「触れる/触れられる」という事象の構造がどのように成り立っているか分析を実施。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究開始後、大学の認証評価関連業務、改正カリキュラムに伴う責任者、および教務主任の任につき、学部諸対応にて、研究時間の確保が難しい状況にあったため。
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Strategy for Future Research Activity |
データ収集までは終了しているため、今年度中にデータ分析と論文投稿を実施する。
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