2021 Fiscal Year Research-status Report
褥瘡予防効果向上のためのベッド頭部挙上角度からみた体型別最適褥瘡予防体位の検討
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18K17476
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
岩崎 幸恵 武庫川女子大学, 看護学部, 講師 (10635626)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 褥瘡予防 / 高齢者 / 血流 / 体圧 / 体型 |
Outline of Annual Research Achievements |
標準および肥満体型の者に対する褥瘡予防のための適切な頭部挙上角度を検証することを目的とし、実験研究を計画した。体型差を考慮した褥瘡予防ケア開発を行うために、標準体型では25度、肥満体型では20度の頭部挙上角度が褥瘡予防体位として適切であると考え、血流および体圧の状況を検討する予定としている。 対象者および方法については、標準および肥満体型女性高齢者20名を対象とし、臀部血流量および体圧の経時的変化を測定する。 研究計画としては、2段階の研究を予定しており、まずは標準体型においての褥瘡予防体位角度の妥当性についての検証を行う。収集データとしては、身長・体重・腹囲・血流量・体圧(ベースとなる5分間の血流量を測定した後、頭部挙上25度にて1時間30分間の血流量・体圧を測定、最後に圧迫開放後の半背臥位時の血流量を5分間測定する)を収集する。 次に、肥満体型高齢者において、身長・体重・腹囲・血流量・体圧(ベースとなる5分間の血流量を測定した後、頭部挙上20度にて1時間30分間の血流量・体圧を測定、最後に圧迫開放後の半背臥位時の血流量を5分間測定する)を収集する。 しかし、今年度は、感染症拡大が継続していたため、高齢者を公募しての実験が実施できなかった。そこで、より、正確な血流データを測定するため、身体に貼付するプローブの改良を行い、学内で自身にて、デモ測定を行った。その結果、より皮膚への侵襲が少なく、測定しやすいプローブが作成でき、次年度に向けて、準備を進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本実験では、着衣の着脱の一部介助や、測定機器を直接被験者と至近距離で、皮膚に貼付せねばならないため、感染リスクが低いとはいいきれない。 実験対象者が高齢者であるため、更に感染リスクや感染時に重症化する恐れもある。 そのため、感染状況が拡大している状況下では、実験実施が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究者および、被験者のワクチン接種の遂行および、実験前後の健康チェックを実施。 さらに、実験中はできる限り距離を保ち、実験機器の装着の際も短時間となるよう、計画を立てる。また、実験時にはアイシールドおよびマスクを着用する。 今後は、感染対策を十分に考慮した研究計画を立て、実施できるよう調整していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度、研究が実施できなかったため、実験費用や分析に係る費用が発生しなかった。 次年度は、実験に使用する消耗費や、分析に使用する機器の購入を検討したい。
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