2021 Fiscal Year Annual Research Report
Predicting preoperative hemodynamic changes using the contactless new device
Project/Area Number |
18K17495
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
田中 範佳 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (40707337)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 不安 / 周術期 / 体動 / 夜間 |
Outline of Annual Research Achievements |
手術を受ける患者の高い不安は頻脈、不整脈、そして血圧の上昇を引き起こす要因であり、治療に影響を及ぼす。そのため、手術前の不安の程度を把握することは重要である。しかし、手術を受ける患者の不安の評価はアンケートを用いた調査がほとんどであり、患者の主観に依存した方法であるがために、時に手術前という極度の不安状態にある場合に測定が困難な場合がある。不安の測定について、患者の主観を頼りにするのではなく、夜間における一定時間内での体動量を測定し、手術室入室に伴う循環動態の変動を予測するツールとして、手術前日の夜間における体動量が有効であると考えた。夜間の体動量を非侵襲・非接触センサーで測定できることは身体的な拘束がなく、患者の不安に影響を与えることがない。本研究課題では、開発した手術前実の夜間の体動量を非侵襲・非接触にて測定できるセンサーを開発し、不安との関連性を検討することを目的とした。また、手術室入室後の循環動態の変動との関係性を検討することとした。全身麻酔下で外科手術が予定された85名の患者登録し、欠損データ4名を除外し81名を分析の対象とした。状態・特性不安検査の状態不安のスコアが42以上の高い不安を示した人数は44名、41以下の低い不安は37名であった。不安が高い患者群は不安が低い患者群に比べて夜間における体動量が有意に少なかった。手術を控えた患者が抱く高い不安は身体にとって著しいストレスとなり、その反応として体動量が有意に少なくなったと考えられた。定量的に不安を測定するツールとして新たな指標になると考えられた。
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