2019 Fiscal Year Research-status Report
がん罹患後に離職した就労世代のがん患者に対する支援プログラムの開発
Project/Area Number |
18K17546
|
Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
小林 成光 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 助教 (10751414)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | がん患者 / 就労 / 社会的苦痛 / がん看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,就労世代のがん患者に対する就労継続のための看護支援プログラムを開発し,その有用性を検討することである. 研究2年目である2019年度は,研究1として2018年度より実施していた「就労世代のがん患者に対する就労支援の在り方」に関する文献レビューを,引き続き実施した.研究期間を2019年2月まで延長し,追加のレビューを行った.レビューの結果,トータル1291件を候補文献とした.重複文献を除いた1036件のタイトルと抄録からスクリーニングを行い,75件を抽出した.次に,75件の文献の本文を精読し,適格基準に該当しない35件を除外した.最終的に40件を分析対象とした.分析の結果,支援に関する「提供場所」,「提供者」,「手段」,「内容」について明らかにすることができた.また,支援の効果を評価するために使用された測定用具の概要について明らかにすることができた.実施した文献レビューの結果の一部は国際学会で発表し,現在,レビュー論文を学術誌に投稿中である. 次に,研究2として,就労世代のがん患者の就労継続の体験の様相を明らかにすることを目的に,「がん患者における就労継続の体験に関する文献レビュー」を実施した.対象文献は,質的研究デザインに限定し,分析対象となった文献から抽出したデータを質的記述的に内容分析した.その結果,最終的に体験の様相として8つのカテゴリーを抽出することができた.また別の研究では,「就労世代のがん患者のがん罹患後から離職に至るまでの体験の過程」を明らかにすることを目的とした質的研究の成果をまとめ,原著論文とした.これらの研究結果を基礎とし,就労世代のがん患者の就労継続に関する体験の様相を明らかにした.その後,既存の理論を活用し,抽出されたがん患者の様相を論述し,看護支援プログラム開発への示唆を得た.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度に完遂する予定であった文献レビューを2019年度まで引き続き実施したことにより,予定より進捗が遅れている.現段階では,研究実施計画の変更はない.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,研究1及び研究2から導き出された概念モデル及びエビデンスに基づき,看護支援プログラム作成するとともに,看護支援プログラムの実現可能性を検討する予定である. 研究協力者からスーパーバイズを得ながら研究を進めていく予定である.
|
Causes of Carryover |
covid-19による感染拡大のため、参加予定であった学術大会の開催が遅延した。使用計画として、遅延した学術大会への参加を予定している。また、国際誌へ論文を投稿するための費用として活用する予定である。
|
Research Products
(4 results)