糖尿病を有する高齢者の低血糖に関する体験

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 18K17619
• Research Institution: International University of Health and Welfare
• Principal Investigator: 川村 崇郎 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 助教 (50782611)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 低血糖 / 糖尿病 / 高齢者 / 体験 / テーマ分析

Outline of Annual Research Achievements

本研究の実施にあたっては、交付申請以前から研究計画を立案し、研究者が所属する機関において研究倫理審査を受け、承認を得ていた。また研究実施の調整・準備として、研究対象施設の研究協力者に対して研究に関する説明を実施し、研究参加者の選定やリクルート方法について確認した。
2018年度は、積極的に研究参加者のリクルートに努め、研究参加の同意が得られた研究参加者へインタビュー調査を重ねてきた。研究計画段階で2018年度内に15名の研究参加者へのインタビュー調査を予定していたが、現時点で13名分のデータ収集を終了している。テータ収集と共にインタビューデータの分析も1例ずつ繰り返しており、その過程でリサーチクエスチョンとインタビューガイドの見直し、洗練を行ってきた。収集されたインタビューデータをテーマ分析によって分析した結果、複数のテーマとサブテーマが抽出されてきている。分析を繰り返す過程で、徐々に新たな概念の抽出は少なくなってきており、理論的飽和に近づいてきていることが確認されている。
一方で、研究参加者のリクルートが予定通りに進行せず、データ収集に遅れが発生している。その理由として、研究参加者の適格条件を満たす候補者が限られることが考えられる。したがって、進捗状況に応じて研究参加者のリクルート方法については再検討し、2019年度中に目標数とする研究参加者へインタビュー調査を実施し、分析を重ねて論文作成と投稿、学術集会での発表を計画している。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究では計画時点で2018年度内に合計15名の研究参加者にインタビュー調査を行うことを予定していたが、現時点では13名からのデータ収集にとどまっている。研究参加者のリクルートは継続しているが、研究参加者の適格条件を満たす候補者が限られており、予定期間内に予定人数のリクルートができていない。以上の理由から研究の進捗には多少の遅れが発生している。
分析についてはインタビューデータの収集と並行して行っているため、13名のデータ収集終了時点での分析を終了しており、目立った進捗の遅れは発生していない。

Strategy for Future Research Activity

2018年度は13名の研究参加者にインタビュー調査を実施し、暫定的な分析結果を得ることができた。今後は目標数の研究参加者にインタビュー調査を実施できるよう、ネットワークサンプリングも追加し、進捗状況に応じてリクルート方法を再検討する。2019年度中に目標数のデータ収集を実施し、最終的に分析して研究結果を得る。研究結果から考察を深め、論文化し、学術集会等で発表を予定している。

Causes of Carryover

2018年度は、データ収集を近郊の都道府県で実施できたため、旅費の経費を抑えることができた。また人件費に関して、助成金の交付以前に研究協力を得た対象者に対しては、助成金から謝礼を支出していないため、低コストとなった。一方で、その他の経費に関しては、文字起こしの委託費用が計画段階よりも増大し、高コストとなった。
次年度は、継続して行うデータ収集のために、旅費、謝礼、文字起こし費用などに経費がかかる。そして、論文としてまとめ、投稿や学術集会などでの公表を検討しているため、文献費や資料整理等の費用、投稿にかかる費用、旅費・学会参加費などに支出を見込んでいる。