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2021 Fiscal Year Research-status Report

歩行改善を促す身体認知変容の神経基盤の解明

Research Project

Project/Area Number 18K17780
Research InstitutionKawasaki University of Medical Welfare

Principal Investigator

伊藤 智崇  川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90587297)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords運動適応 / 運動学習 / 歩行 / 左右分離型トレッドミル / 大脳皮質 / 心的回転 / 運動イメージ
Outline of Annual Research Achievements

我々は、左右のベルト速度を異なる速さに調整可能な左右分離型トレッドミル(以下、トレッドミル)を用いて、身体の適応性に関する研究を進めている。令和2年度には、身体表象や身体能力との関連が数多く報告されている心的回転(mental rotation:以下、MR)を用いて、身体の適応性との関連について調べた。その結果、MR課題中に身体部位を心的に回転変換する能力と新規の歩行環境に適応する能力との間には関連があることが示された。しかしながら、左右非対称な歩行を20分間行い、歩行の適応学習が生じたとしても、MR課題において身体性の変化を示すような新たな知見・結果は得られなかった。
令和3年度には、MR課題において機能的な関与が報告されている後部頭頂葉(posterior parietal cortex:以下、PPC)に着目し、経頭蓋直流電気刺激を用いて歩行の適応学習への関与を調べた。刺激条件は、左PPCに陽極刺激、右小脳に陰極刺激を行うPPC促通条件と、右頬筋に陽極刺激、右小脳に陰極刺激を行うコントロール条件の2条件とし、対象者を無作為に2群に振り分けた。結果、歩行の適応学習速度には2条件間で有意な差は認められなかった。しかしながら、PPC促通条件はコントロール条件と比較して、下肢制御時のばらつきを減少させる可能性が示された。先行研究では、MR課題及びトレッドミル歩行課題時には、PPCとともに補足運動野の関与も示されていることから、歩行の適応学習における補足運動野の機能的な役割についても同様に検証する必要があると考えている。
これに加えて、令和3年度には、機能的近赤外分光法を用いて歩行の適応過程における脳活動の変化を計測した。通常歩行とはどのように脳活動が異なるのか、特異的に活動する部位はどこかを明らかにするために現在解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度(令和3年度)は、修正した計画案通りに研究を進めることができたが、これまでの遅れを取り戻すまでには至らなかった。令和2年度には、身体表象や身体能力と関連があるされる心的回転と歩行の適応能力との関連性について調べた。得られた研究成果については、今年度学会発表を行い、現在は論文投稿中である。今年度は計画通り、脳機能イメージング技術を用いて左右分離型トレッドミル歩行中の脳活動の変化を計測した。また、経頭蓋直流電気刺激を用いて歩行適応における後部頭頂葉の機能的役割についても調べた。現在は両実験データの解析を進め、結果の解釈を行っている。

Strategy for Future Research Activity

今年度(令和3年度)は、歩行の適応過程における脳活動の変化を調べる実験と後部頭頂葉の機能的な役割を調べる実験を行い、データの集積を終了した。次年度(令和4年度)は最終年度となるため、集積したこれらの研究データ(成果)をまとめ、学会発表や論文執筆を行う計画である。

Causes of Carryover

現在、オープンアクセス(OA)の雑誌に投稿中であり、受理された際の論文掲載料(APC)として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 身体部位を用いたメンタルローテーションの反応時間と歩行の学習能力との関連2021

    • Author(s)
      伊藤智崇,紙上真徳,細川貴之,木村大輔,澳昂佑,椿原彰夫
    • Organizer
      第26回日本基礎理学療法学会学術大会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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