2021 Fiscal Year Research-status Report
高脂肪食摂取が運動中の脂質代謝および骨格筋・肝臓グリコーゲン濃度に及ぼす影響
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18K17816
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
岩山 海渡 天理大学, 体育学部, 講師 (30781249)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | グリコーゲン / 高脂肪食 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動前の高脂肪食摂取によって運動中のグリコーゲン利用を抑制することが明らかになれば、持久性運動種目における終盤のエネルギー枯渇問題を解消し、高いパフォーマンス発揮を維持することが期待できる。また、脂肪酸の違い(飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸)によって運動中の脂質代謝に違いがあるならば、運動前の最適な食事としてより具体的な知見につながることが期待できると考え実施した。 これまで研究から運動前の食事に高脂肪食を摂ると高糖質食よりもグリコーゲン利用量を抑えられること、一方で脂肪酸の違い(高飽和脂肪酸食と高不飽和脂肪酸食)には有意な差が認められないことを示唆する結果が得られている。現場での実践を想定すると、ある特定の脂質(脂肪酸)を選択して摂取する必要はなく、各々が食べやすい、または用意しやすい脂質を運動前の食事に取り入れることで持久性運動パフォーマンスの発揮を後押しできると考えられる。2021年度は以上の研究成果を研究論文として発表するための準備を整えることができた。今後は早期に公開できるよう進めていく。 2020年度に安定同位体で標識した脂肪酸を用いることで運動時のエネルギー源が外因性か内因性か明らかにするための研究を予定していた。この研究により運動前に摂取した食事(脂質)がエネルギーに寄与しているのか、貯蔵脂肪の分解によってエネルギーを産生しているのか検討し、学術的な知見を深めることが可能だと考えている。しかし研究実施を予定している機関では新型コロナウイルス感染症の影響により外部研究者の受け入れを制限している状況が続いている。そのため研究を実施することができず、研究計画は当初より遅れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究課題では安定同位体を用いることで運動時のエネルギー源が外因性か内因性かを明らかにするための研究を予定している。しかし新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究を実施する施設(国立スポーツ科学センター:東京都)では引き続き外部研究者の受け入れを制限している状況である。また、本研究課題は飛沫が飛散するリスクの高い内容を含んでおり、被験者の感染を防ぐ対策を徹底しながら実施する必要がある。以上のことから研究を進めることができておらず、進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の状況を注視しながら、研究実施施設の受け入れ態勢を確認する。また、被験者の感染リスク防止対策の検討を進める。 研究を実施する以前に、安定同位体摂取後の運動において分析機が検出できる程度の反応が得られるか否かを検討するための予備実験をおこなう。すでに先行研究を参考に目安量を想定している。予備実験も国立スポーツ科学センターでおこなう予定である。 本実験で使用する試薬の準備と被験者の募集は2022年度上半期のうちに終える。試薬は海外から取り寄せるため発注から2か月半を要することを考慮し、被験者募集に着手する。感染症対策として消毒用のアルコールを十分に用意し、規定の運動以外の時間帯はマスクの着用をお願いして実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大による、研究実施施設における受入制限に加え、飛沫感染のリスクが高い研究デザインによる実験被験者確保が困難であったことから研究に着手することができなかった。そのため1年間の再延長申請に至り、次年度使用額が生じた。 次年度は上半期に予備実験をおこなう。予備実験用の試薬はすでに購入し、使用可能な状態である。予備実験をおこなう研究施設までの交通費が主な支出見込となる。本実験は下半期におこなう予定であり、物品費・謝金の支出を見込んでいる。本実験にて使用する試薬は発注から納品まで2か月半を要するため、本実験開始の日程を考慮したうえで発注時期を検討する。
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