2022 Fiscal Year Research-status Report
月経随伴症状のセルフケアとしての有酸素運動の有効性と安全性
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18K17879
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
中村 有紀 (橋本有紀) 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学・研究部, 研究員 (30389720)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 月経周期 / 月経関連症状 / 気分状態 / セルフペース / 運動 / 季節 / 環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である、条件の異なる環境下で行った場合の運動の効果および安全性について検討するため、実験を実施した。 対象は正常月経周期の女子大学生とし、夏季8名、冬季7名がそれぞれ参加した。月経周期の卵胞期(F期)および黄体期(L期)に各1日ずつ測定を実施した。運動は自覚的運動強度(RPE)12~14(ややきつい)程度で行う30分間のセルフペースランニングとし、運動前、終了20分後、24時間後に気分プロフィール検査「POMS2短縮版」および「月経関連症状に関する調査フォームT」を用いて気分状態や月経関連症状の変化を調査した。運動中は、深部体温、心拍数、RPEを5分毎に測定した。その結果、夏季の走行距離はF期に比べL期に有意に減少したのに対し、冬季は周期による差は認められなかった。本研究は国立スポーツ科学センター倫理審査委員会の承認を受け実施した。 第41回日本思春期学会学術集会では月経周期の時期の違いによる影響という観点から、「卵胞期および黄体期に行うセルフペースの有酸素運動が気分状態や月経関連症状に及ぼす影響」について発表を行った。セルフペースの有酸素運動は、月経周期の時期に関わらず運動量が維持される一方、卵胞期の有酸素運動は運動後の気分改善効果が認められたが、黄体期では認められなかった。 今年度は、季節条件の異なる環境(夏季と冬季)での運動が生理的指標や主観的指標にどのような影響を及ぼしたかを検討し、報告する。また、最終年度となるため、これまでに得られたデータ(①季節の違いによる月経随伴症状に関するアンケート②コンディション記録アプリに入力された縦断的なコンディションデータ③運動実験により得られたデータ)を元に、女性が季節条件を考慮して月経周期による心身の変化に向き合い、安全かつ効果的に運動を実施するための知見としてまとめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計画の変更と研究実施期間の延長により、当初予定していた実験及び調査の計画を概ね推進することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまで取得したデータをまとめ、成果の公表に取り組む。
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Causes of Carryover |
実験計画を予定通り遂行するために研究期間を延長したため、次年度使用額が生じている。当該助成金は成果報告のための費用として使用予定である。
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