2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new sports performance capabilities with tDCS (transcranial direct current electrical stimulator)
Project/Area Number |
18K17880
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
高野 淳司 東北工業大学, 総合教育センター, 教授 (70413721)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 経頭蓋直流電気刺激 / 反応時間 / バレーボール |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は被験者数を追加し、昨年度に引き続き「実験②スポーツパフォーマンスにおけるtDCSの効果について」を実施した。被験者を追加した場合においても昨年度と同等の結果であったことから、今年度をもって本研究を終了することとした。 本研究は、日常的にバレーボールを継続して行っている者を被験者とし、tDCS装置を装着させ、2mAで20分間の一次運動野の陽極刺激を行った。その際、tDCSが与えられる条件(Active条件)と、tDCS装置を着用するが刺激は与えられない条件(Sham条件)を設定し、全員が両条件で課題を実施した。その後、ボール型センサおよび方向指示ランプから構成されるブロック場面を想定した実験環境にスタンバイをさせ、前方の方向指示ランプが点灯した瞬間からセンサにタッチするまでの時間の測定を行った。その際、フェイズごとの所要時間を明らかにするため「方向が提示されてから動き出すまでの時間」、「センサの下まで移動に要した時間」、「センサの下まで移動が完了してから床を離れるまでに要した時間」、「床から足が離れ、センサにタッチするまでの時間」に分け検証を行った。得られたデータは二元配置分散分析(刺激の有無[Active,Sham]×移動方向[左,中,右])を行った。 その結果、すべてのフェイズおいて交互作用は認められなかった。また刺激の有無の主効果についても有意差は認められなかった。 以上のことから今回の研究においては、非侵襲的に脳を電気刺激するtDCSがスポーツパフォーマンスを向上させる効果は認めることができなかった。
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