2022 Fiscal Year Research-status Report
『地域住民のための水害リスクコミュニケーション・サイト』の開発と検証
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18K18317
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
齋藤 美絵子 岡山県立大学, デザイン学部, 准教授 (30326417)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水害リスク / リスクコミュニケーション / 相互理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ソフト対策が急がれる豪雨災害対策において、効果が期待されながらも頻繁な実施や参加者確保が難しい地域住民向けの防災ワークショップを対象とし、オンデマンドデジタルツールにおいても地域住民が適切なコミュニケーションを行うことができるリスクコミュニケーションサイトの開発を目的としている。本研究における適切なコミュニケーションとは、自身のリスクを理解し地域住民間のリスクの違いを共有・相互理解することとし、そのためのオンデマンドデジタルツールの要素および機能を明らかにするものである。 今年度は、地域住民向け防災ワークショップに変わる手法としてのインフォグラフィックスの効果について明らかにした。特に、地域住民向け防災ワークショップにおけるファシリテータの役割やスキルに注目し、地域住民間のリスクの違いを共有・相互理解することを目的としてリスク情報を可視化する際には、各人にとってのリスクを具体的に想起させるためのストーリーテリングが重要であることを確認した。地域住民から収集したデータを事実として可視化し提示する場合と、データの意味をストーリーを伴って可視化し提示する場合とを比較し、後者の方が地域住民間のリスクの違いを認知しやすくなることが確認できた。 また、最終成果である地域住民のための水害リスクコミュニケーション・サイトの開発に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リスクコミュニケーションサイトの完成に必要なビジュアルデザインが一部完了しなかったため、被験者による最終評価に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
リスクコミュニケーションサイトの未完成部分について外部委託などを活用し早急に完成させ、最終評価のための被験者実験を実施する。
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Causes of Carryover |
予定していた国際会議での研究発表がオンラインとなり旅費が不要となったため残額が生じた。次年度、リスクコミュニケーションサイト未完成部分を早急に完成させるため外部委託費として使用する。
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