2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K18422
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
藤田 佳男 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (40584206)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 有効視野 / 運転適性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目はVFIT-Cの妥当性検証および有用性を確認するために20代の健常者25名に対して、VFITおよびVFIT-Cを実施した。実施課題はgo/no-go課題、二重課題のStageⅠ(視野角4°)、StageⅡ(視野角7°)、StageⅢ(視野角11°)を行った。検査の実施時間はVFIT-Cが従来版VFITの半分程度の時間で実施できることや、検査前の教示や練習時間が短縮できた。また、一定の条件下であれば集団実施も可能と考えられる。VFIT-Cの二重課題全体の平均正解率は975%を超え、Stageの課題難易度による成績の差も殆ど確認できないなど天井効果が認められた。これに対してVFITの平均正解率は、StageⅠ(88.4%)、StageⅡ(87.9%)、StageⅢ(85.4%)であり、相応の課題難易度があった。また、二重課題の平均反応時間ではVFITは1120ms前後であるのに対して、VFIT-Cが800msであり、準備課題であるgo/no-go課題の平均反応時間と殆ど差がなかった。抑制機能の指標であるFalseAlarmはVFITが全試行数の平均で12.48±±8.02回(平均±SD)であり、VFIT-Cが2.68±2.71回であった。このことにより、2つの検査課題はかなり課題難易度に違いがあることが判った。VFITとVFIT-Cの相関係数は正解率が0.62(P <0.001)、FalseAlarm(おてつき)数0.60(P <0.005)、反応時間は0.56(P <0.005)でありかなりの相関が認められ、並存妥当性が確認できた。本研究は所属先の倫理審査機関の承認を経て実施された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目は、脳血管障害者の運転適性評価法として実績があるVisual Field with Inhibitory Tasks(以下VFIT:ブイフィット)の高齢者向け改良版VFIT-Colored(以下VFIT-C)の妥当性検証を実車評価により行うことを計画していた。しかし、近年高齢者が引き起こす事故の報道が多いせいか、予定していたシルバー人材センターで研究対象者を集めることが困難になった。そこで従来版VFITとVFIT-C両方を若年健常者に実施し、並存妥当性を検証する方法に変更した。研究は適切に実行され妥当性が検証された。
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Strategy for Future Research Activity |
終了年度でも、高齢研究対象者を実車評価でリクルートすることが難しいことを考慮し、高齢者では、第2研究でも机上課題のみで実施する方向とする。また、VFIT-Cが若年かつ軽度の高次脳機能障害者の有効視野が適切に測定できるかどうかを検証する必要があるため、臨床現場で研究協力者を募る。
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Causes of Carryover |
実車評価を行うことが困難となり、シルバー人材センター及び教習所への謝金として予定していた分を残すこととなった。最終年度は再度実車評価で出来るよう周囲に依頼した上で、どうしても困難な場合は臨床現場での研究協力者を増やすや、第2研究でさらに検査項目や練習時間を増やすなどで活用する。
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Research Products
(1 results)