2022 Fiscal Year Annual Research Report
Philosophising military research: from the perspective of "Dual-Use"
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18K18480
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
出口 康夫 京都大学, 文学研究科, 教授 (20314073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 千草 京都大学, 文学研究科, 教授 (10362419)
本田 康二郎 金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (40410302)
神崎 宣次 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
眞嶋 俊造 広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (50447059)
大西 琢朗 京都大学, 人社未来形発信ユニット, 特定准教授 (50773529)
伊勢田 哲治 京都大学, 文学研究科, 教授 (80324367)
四ノ宮 成祥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 教授 (40505260)
久木田 水生 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (10648869)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 軍事研究 / デュアルユース / 先端科学技術 / ELSI |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である2022年度には、研究成果として『軍事研究を哲学する:科学技術とデュアルユース』(出口康夫・大庭弘継 編、昭和堂)を刊行した。またその刊行に合わせて、2022年7月17日に合評会(東京工業大学田町キャンパス)を開催し、坂出健氏(京都大学)、田所昌幸氏(国際大学/慶応義塾大学)、直江清隆氏(東北大学)を評者として招き、本書への批評並びに今後の課題を提示いただくとともに、執筆者や参加者と意見交換を実施した。その合評会において、本書(本研究)が多岐にわたる科学技術分野を網羅しており、多角的な哲学的考察を加えた有益な研究書であるとの評価をいただいた。しかしながら、現在進行形の国際的な緊張や経済安全保障に処方箋を与えるものではなく、また科学技術の適切な発展の指針を示していないことも指摘された。 また上記書籍の刊行に合わせて、22年9月にジュンク堂難波店にて開催されたトークイベント「宇宙開発、軍事研究、『みんなで議論する』ことの可能性」に編者の出口康夫ならびに執筆者の伊勢田哲治が登壇し、一般参加者と意見交換を実施した。そのイベントを通じて、専門家への発信のみならず、専門家と市民という垣根を超えた議論の場の構築の必要性が明らかになった。 さらに上記書籍は、様々な反響を呼んだ。具体的には、編者の一人である出口康夫が一般紙からのインタビューを受け、その内容が「軍事研究の行き着く先は「政府監視のディストピア」か 京都大学教授が懸念」と題して2022年9月9日付の京都新聞に掲載された。また本書に対する二件の書評、林真理氏による書評(『週間読書人』2022年9月23日)と藤岡毅氏による書評(『図書新聞』第3566号、2022年11月12日)が一般書評紙に掲載された。
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Research Products
(2 results)