2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K18489
|
Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
中生 勝美 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (00222159)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都馬 バイカル 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 教授 (00434457)
徐 亦猛 福岡女学院大学, 国際キャリア学部, 教授 (00638265)
長谷川・間瀬 恵美 桜美林大学, リベラルアーツ学群, 准教授 (90614115) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
|
Keywords | 中国 / キリスト教 / 宣教活動 / 教会組織 / 布教史 / 宗教弾圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、コロナ禍により、当初予定していた香港、台湾、韓国での調査が不可能となり、文献研究、日本国内調査、従来の調査のまとめをおこなった。 中生勝美は、キリスト教弾圧の歴史の比較として、日本の江戸時代のキリスト教弾圧史を調べるため、長崎の五島列島に調査に行き、弾圧による潜伏キリシタンについての知見を得て、中国のキリスト教が、今後どのような形態になるかの比較を試みた。 都馬バイカルは、前年度に本研究テーマに密接な関係のある単著『スウェーデン宣教師が写した失われたモンゴル』 桜美林大学出版会 (2021.3)に続き、関連するテーマで、「スウェーデン宣教師が見たチャハル地域のモンゴル① ースウェーデン児童文学作家ウルフ・ニルソン(Ulf Nilsson)の源流及び『長い灰色の歯』についてー」「1937年頃のモンゴル社会実像―スウェーデン宣教師が撮った写真から―」「モンゴル人仏教徒の改宗ーエンヘビリグとキリスト教」、「モンゴル人キリスト教信者ーエンヘビリグとその墓碑を巡って」の口頭発表をおこない、内モンゴル地域のキリスト教の歴史に関する研究を進展させた。 徐亦猛は、論文として「中国少数民族地域における西洋伝道会の宣教活動についての考察」、研究発表として「日本教會大學中的基督教教育 -以福岡女學院大學為例」「日本華人教会的成長史―以神戸基督教改革宗長老会為例」「新文化運動の旗手陳独秀の宗教観の変遷」を発表した。日本国内調査として、佐世保市立図書館、長崎市立図書館、神戸市立図書館と神戸中華教会で来日の華僑キリスト教者の活動の研究に着手した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍により、当初の海外での調査研究ができないため、文献調査と国内調査を中心におこなった。研究代表者の中生は、宗教弾圧に関する比較研究を進めるため、2021年4月に長崎市の浦上天主堂および、五島列島の教会を訪問し、日本のキリシタン弾圧の歴史について調査を行なった。 徐亦猛は2022年7月と8月佐世保市立図書館と長崎市立図書館で来日のカトリックとプロテスタント宣教団体の活動に関する文献資料を調査した。2022年12月神戸市立図書館と神戸中華教会で来日の華僑キリスト教者の活動に関する資料を調査した。 都馬バイカルは、スウェーデン宣教師が中国内蒙古自治区で宣教した文献資料について、翻訳を依頼して文献研究を行った。 コロナ禍により海外渡航が困難なため延長せざるを得なかったが、今後の状況によってはこれらが可能となり研究が進むと予測される。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の調査も、基本的に国内調査と文献調査を主として考え、海外調査については、海外渡航制限や訪問国の隔離期間の緩和状況を鑑みたうえで実施したい。 中生は、国内調査として、昨年実施した五島列島に続き、中国の弾圧と対比するため島原・天草の調査を通じて、日本のキリシタン弾圧の歴史を研究する。徐亦猛は、国内調査として神戸中華教会での調査を継続する。都馬バイカルは、かつて中国モンゴル地区で宣教していたスウェーデン宣教師が北海道に居住して健在なので、その方へのインタビューを行う。北海道大学には、中国のキリスト教について著作、論文を出版している桜井義秀教授がおられるので、中生、徐、都馬の3人で出向き意見交換、および北海道大学図書館の資料調査を計画している。 海外調査は、当初計画していた調査を実施したいと考えている。都馬バイカルは2022年8月、第12回国際モンゴル学会(5年一回開催)で研究結果を発表する予定。まだ、スウェーデンのモンゴル国宣教所(モンゴル国エルデニト市)で研究調査を行う予定。中生勝美と徐亦猛は、2022年8月あるいは2023年2月に台湾での調査の計画をしている。海外調査の計画においては、ワクチン接種、接種証明書の取得を準備している。
|
Causes of Carryover |
渡航先の香港、台湾でコロナ禍による入国制限があるため、出張できなかった。 今年度は、台湾に関して入国制限が緩和される予測が出ているので、2022年8月、あるいは2023年2月に出張して計画している資料収集を行いたい。 さらに中国キリスト教に関連して、戦前に中国で布教していた宣教師関連の資料、キリスト教弾圧史に関する日本での比較資料の収集を行い、日本国内で可能な限りの文献資料調査を実施したい。
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 日本教會大學中的基督教教育 -以福岡女學院大學為例2021
Author(s)
徐亦猛
Organizer
Whole Person Education Workshop, Jointly organized by Hong Kong Baptist University, Center for Sino-Christian Studies, HKBU, Department of Religion and Philosophy, HKBU
Int'l Joint Research
-
-