2018 Fiscal Year Research-status Report
Mental Stress and Preferences: Economic Experiments with Biomarkers
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18K18576
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
池田 新介 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (70184421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 憲司郎 神戸国際大学, 経済学部, 講師 (70423209)
犬飼 佳吾 明治学院大学, 経済学部, 准教授 (80706945)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | ストレス / バイオマーカー / 割引率 / 疲労 / セルフコントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度末に実施したパイロット実験(被験者150人)の解析を行った。この実験ではストレス課題の前後に唾液を採取することで、ストレスの影響をコルチゾールなどの生理データから検出している。2018年度は、本実験の設計に備えて、生理データから検出されたこららのストレス値が主観ストレスや選好(割引率や危険回避度)の変動とどのような相関を持つかを解析した。 解析の結果、第1に、われわれが開発したストレス課題(PC上での暗算タスク)が、予想通りに被験者の主観ストレスを高めると同時に、コルチゾールなどストレスホルモンで計測されるストレス強度を実際に高めることが明らかになった。第2に、その一方で、選好を推定する選択課題(割引課題、リスク選択課題)の設計に問題があったために、ストレスと選好の関係が実験からうまく計測できないことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パイロット実験のデータ解析に時間を要したうえに、上記「研究実績の概要」で述べたように、選好を推定する選択課題(割引課題、リスク選択課題)のデザインを改善する必要性が確認された。そのため、当初、2018年度中に本実験を行う予定であったが、2019年度内にさらなる予備実験を行うことで、今少し時間をかけて本実験を設計していくことに予定を変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度中に、予備実験を行い、ストレスが選好に与える影響をうまく検出できる選択実験を設計していく。その結果を見たうえで唾液などの試料を調べる本実験を設計・実施し、解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
2017年度末に実施したパイロット実験(被験者150人)の解析を行った結果、ストレス課題の設計には問題がない一方で、選好を計測する選択実験に改善の必要があることがわかった。そのため、2018年度に実施する予定であった本実験をさらに時間をかけて設計することにしたため、その実施が2019年度以降となり、未使用額が生じた。 未使用分は、2019年度に、本実験の設計のために追加的に行うパイロット実験と本実験を実施するために使用する計画である。
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Research Products
(2 results)