2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the difference in chromatin domain between germ and somatic cells
Project/Area Number |
18K19304
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石黒 啓一郎 熊本大学, 発生医学研究所, 准教授 (30508114)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 減数分裂 / 生殖細胞 / 染色体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では体細胞分裂から減数分裂への切替えに働く新規の因子を同定した。MEIOSIS initiator (MEIOSIN)と名付けたタンパク質はIDだけを付されたゲノムに眠る未解析遺伝子Gm4969にコードされていたが、HMG-likeドメインをもつDNA結合因子と推測された。MEIOSINを欠損させると雄雌ともに精巣・卵巣の萎縮を伴って不妊となることが判明した。ChIP-seq解析の結果、MEIOSINとSTRA8は複合体を形成して減数分裂関連遺伝子のプロモーター近傍に結合することが判明し、MEIOSINは減数分裂関連遺伝子を活性化する転写因子として働いていることが示唆された(Dev Cell 2020)。このMEIOSINの制御下に置かれている遺伝子群の中には、減数分裂を特徴付ける遺伝子が含まれることが判明したが、直接制御される標的遺伝子には多くの未解析のhypothetical geneが含まれることが判明している。 これらの未解析の遺伝子には、減数第一分裂に必要とされる未開拓の因子や体細胞型の細胞周期を積極的に抑制するものが含まれる可能性がある。まず、これらhypothetical geneについて、発現パターンの組織特異性を検討して精巣と卵巣に発現が限定される遺伝子を絞り込み、それらについて受精卵へのCRISPR-Cas9導入による遺伝子破壊を行い、8週齢F0個体の精巣が委縮を示すか否かを指標に表現型を解析した。なお効率良くスクリーニングを進める必要があるため、alleleの塩基配列の確認の手間を省くことができるように標的遺伝子座を大きく欠失させるssODN法を用いた。このスクリーニングにより選抜された複数の遺伝子についてさらに機能解析を進めており、既にいくつかについては成功している。
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[Journal Article] MEIOSIN directs the switch from mitosis to meiosis in mammalian germ cells2020
Author(s)
Ishiguro K* (Corresponding), Matsuura K, Tani N, Takeda N, Usuki S, Yamane M, Sugimoto M, Fujimura S, Hosokawa M, Chuma S, Ko S.H.M, Araki K, Niwa H
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Journal Title
Dev. Cell
Volume: 52
Pages: 429-445
DOI
Peer Reviewed
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