2018 Fiscal Year Research-status Report
網膜蛍光超分解能解析と脳機能の同時解析による視覚情報処理系の統合的研究
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18K19616
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 俊文 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (20506266)
三好 智満 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70314309)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 網膜神経節細胞 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子改変ラットにおける観察の確認 従来,球後からの逆行性の蛍光染色により,小型蛍光顕微鏡で生体ラットの視神経細胞とその軸索・樹状突起の観察が可能であることを示した.本研究では,網膜では神経節細胞のみに存在するThy-1プロモーターをターゲットとしたGFPが遺伝子導入されたラットを使用して,神経節細胞の観察を行った。この遺伝子改変ラットは他研究で開発済みのラットを使用した.蛍光の励起波長・観察波長は従来の逆行性の蛍光染色で使用したフルオレセイン波長帯(励起中心波長が480 nm, 発光中心波長560 nm)で,使用した開発中の小型蛍光顕微鏡が改造無く使用できた.また,本課題の目的である網膜と脳の同時機能イメージングの確認のために,脳内でも多くの細胞でThy-1プロモーターが働いているために、大脳皮質でも蛍光が観察できると考えられるので,開頭して皮質の観察も行った. 実際に小型蛍光顕微鏡系で観察したところ,網膜では従来の逆行性染色よりも強い蛍光の発光を観察できイメージングが可能であることがわかった.また,同じラットにおいて大脳皮質のイメージングも行い,蛍光の強い発光を観察した.
長時間観察可能なより非侵襲な観察方法の検討 本研究では,角膜と水晶体を除去し,収差の発生を抑えることにより軸索・樹状突起の観察を可能にした.しかし,水晶体の除去により眼内圧の低下が起こり,網膜剥離が非常に起こりやすく実験の障害となることがわかった.研究目的によっては(例えば,細胞単位の活性が分かれば十分な場合等),軸索や樹状突起を観察するレベルの高解像度を必要としないことも多いと考えられる.水晶体と比べると角膜における収差の発生が大きいと考えられるので,この収差の主な発生原因である角膜にカバーガラスを押し当てる方法を検討した.実際にイメージングを行ったところ,神経節細胞を観察できることを確認した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の中心課題である、網膜神経節細胞のイメージングできたことより上記の評価に値する。
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Strategy for Future Research Activity |
GFPラットによるイメージング すでに技術確立ができているGFPラットの眼底と脳のイメージング応用として,1.疾患モデル・治療モデルによる長期の視神経節細胞の増減の観察 2.脳の損傷,神経系の疾患による網膜細胞への影響を考える.先行研究で脳の損傷モデルを参考に研究を進める.
GCaMP遺伝子導入ラットによる網膜と大脳皮質の機能イメージング GCaMP遺伝子導入が完了すれば,蛍光イメージングの光学系はすでに完成しているので,上記を進める方針である。
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Causes of Carryover |
GCaMP遺伝子導入ラットの作成が、本年度中にできないことが判明したため、この費用を次年度に繰り越した。
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Research Products
(2 results)