2021 Fiscal Year Research-status Report
網膜蛍光超分解能解析と脳機能の同時解析による視覚情報処理系の統合的研究
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18K19616
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
不二門 尚 大阪大学, 生命機能研究科, 特任教授 (50243233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三橋 俊文 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (20506266)
三好 智満 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70314309)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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Keywords | 網膜イメージング / 軸索 / 樹状突起 / GFP / Thy-1プロモーター / GCaMP |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究で小型簡易蛍光顕微鏡による生体ラットの視神経細胞及び軸索・樹状突起の観察が、Thy-1プロモーターによってGFPを発現したラットで可能であることを10倍程度の低倍率観察で確認した。そこで2019年度前半に、in vivo眼底観察としては高倍率となる20倍と40倍の観察を行った。これまで他の方法ではin vivo観察ができなかった神経節細胞の軸索および樹状突起等の網膜内構造を、観察できることを示すことができた。低倍率での観察と同様、GFPでは逆行性染色よりも細胞全体が強く染色されることが分かった。また、動物のイメージング前の染色のための手術侵襲が無いこともメリットである。本研究では、角膜と水晶体を除去し、収差の発生を抑えることにより軸索・樹状突起の観察を可能にしたが、問題点として、角膜と水晶体の除去による侵襲で網膜剥離が頻発することが挙げられる。従来カバーガラスの使用で網膜剥離を抑えて来たが、網膜が剥離し観察野に傾斜が付いてしまうことが多かった。水晶体の除去が特に問題と思われ、理想は白内障手術のような超音波を使った術式と思われた。2019年の研究後半では対策として、硝子体の代わりにagarを充填する、あるいは除去した角膜部分に眼圧を維持する目的で窓付きプラグを導入し、プラグの場合には大きな剥離が起こるまでの時間を延ばすことができた。細胞の活性をin vivo観察するため、カルシウム濃度に応じて蛍光強度が変化するGCaMPの遺伝子導入ラットの作成の準備を進めた。2020年度および2021年度は、コロナ禍で共同研究者の来阪がかなわず、大きな進捗はなかったが、GCaMPの遺伝子導入ラット実験の準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で共同実験者の来阪がかなわず、十分な進歩が得られなかったが、GCaMPの遺伝子導入ラットの実験準備は進められたことは成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞の活性をin vivo観察するため、カルシウム濃度に応じて蛍光強度が変化するGCaMPの遺伝子導入ラットの作成を進める。Long-Evansラットの受精卵にThy1-GCaMPのcDNAを含む遺伝子配列を注入し、得られた仔から作成したF1動物のゲノムをPCRで調べることによって、遺伝子導入ラットが得られたことを確認し、網膜および視覚皮質のイメージングを進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症拡大による研究計画変更等に伴い研究期間を延長した。
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