2018 Fiscal Year Research-status Report
多能性幹細胞を用いた骨オルガノイドによるヒト骨代謝のインビトロモデリング
Project/Area Number |
18K19635
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大庭 伸介 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (20466733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
疋田 温彦 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60443397)
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (80788422)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 骨代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ヒト多能性幹細胞を用いて、骨微小環境を三次元的に再現するインビトロ培養系を確立し、ライブイメージングを用いてカップリングにおける細胞動態の可視化・観察を可能にするシステムの開発を目指している。 1. ヒト多能性幹細胞(hPSC)からの骨芽細胞/骨細胞・破骨前駆細胞誘導法の確立:申請者らは、definedな条件で多能性幹細胞から骨芽細胞を形成する手法をすでに開発していた。そこで、骨芽細胞特異的に蛍光蛋白質を発現するhPSCを用いることで、蛍光を指標に、hPSCを高効率に成熟骨芽細胞・骨細胞へ誘導する条件の最適化を試みた。hPSC由来破骨前駆細胞の形成に関しては、すでに報告されている複数の方法を検討した。 2. hPSC由来骨芽細胞/骨細胞・破骨前駆細胞と三次元担体を用いた三次元骨様組織(骨オルガノイド)の構築による骨微小環境の再現:三次元担体としては、申請者らがすでに報告しているアテロコラーゲンスポンジのほかに、ポリエチレングリコールハイドロゲルユニット(Tetra-PEGゲル)の使用を予定している。そこで、間葉系細胞株および多能性幹細胞由来中胚葉系細胞を用いて、単位ゲル量あたりの播種細胞数の観点でTetra-PEGゲルを用いた三次元培養条件の最適化を行った。本知見をもとに、多能性幹細胞由来の骨芽細胞/骨細胞および破骨前駆細胞の共存培養条件の決定を試みている。 3. hPSC由来骨オルガノイドのイメージングによるカップリングの動的解析系の確立:申請者らはマウス胚性幹細胞由来骨芽細胞とマウス骨髄細胞の三次元共存培養系において、骨芽細胞と破骨細胞の動的観察系をすでに開発している。そこで、マウス細胞観察系を用いた基礎検討として、定量的解析法の探索を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト多能性幹細胞の分化系、三次元培養系、イメージング系の基礎検討が進行しており、有望な条件が見出されつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初計画に従って研究を推進する。具体的には、多能性幹細胞由来骨芽細胞・骨細胞分化系の確立、使用する破骨前駆細胞分化系の決定、それらの三次元共存培養条件の決定、そしてイメージングによる動的解析系の確立に取り組む。
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Research Products
(5 results)