2019 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム編集技術と一細胞RNA-seq解析を融合した機能的エンハンサー探索法の開発
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18K19636
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
北條 宏徳 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (80788422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 伸介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20466733)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | エンハンサースクリーニング / ゲノム編集 / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度ではまず、これまでに得られたエンハンサー候補領域を標的とするガイドRNAウイルスライブラリーを作製した。ガイドRNA配列をsingle-cell RNA-seqプラットホームで解析可能なCROPseqベクターを用いた。当初、分子バーコードを有する別のウイルスベクターを使用予定であったが、文献に基づく検討の結果、CROPseqベクターを用いることとした。これにより、分子バーコードとガイドRNA配列の対応付けにかかる煩雑な実験と解析を回避することが可能になった。各エンハンサー候補に対するガイドRNA配列を有するベクターを構築後、これらを統合し、ウイルスパッケージング用ベクターおよび組み換え用ベクターと一緒に293T細胞に遺伝子導入し、レンチウイルスライブラリーを作製した。また、Cas9を恒常的に発現する骨芽細胞株を作製し、本レンチウイルスライブラリーを感染させた。CROPseqベクターにはピューロマイシン耐性遺伝子がコードされているため、ウイルス感染細胞をピューロマイシンにより選別後、リコンビナントヒトBone morphogenetic protein (rhBMP2)を一週間曝露し骨芽細胞の分化を誘導した。その後、酵素処理により細胞を単離後、一細胞ごとに10x Genomics社の Chromiumシステムによる一細胞バーコード(Droplet バーコード)付与を行った。一細胞RNA-seq解析により各Dropletバーコードに対する遺伝子発現プロファイルとgRNAプロファイルを得た。バイオインフォマティクスの手法を用いて、各細胞におけるGenotype(エンハンサー欠損部位)と、Phenotype(遺伝子発現プロファイル)を対応付けることで、どのエンハンサー候補群が、骨芽細胞の分化に寄与するか絞り込んだ。これにより、有望エンハンサーが同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り進んでおり、有望なエンハンサー候補が得られているため
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、研究を進める
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Research Products
(5 results)