2020 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of diseases in ancient people and reconstruction of nursing / long-term care
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18K19690
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
藤田 尚 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (40278007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 珠織 (藤澤珠織) 青森中央学院大学, 看護学部, 講師 (70595694)
巖城 隆 公益財団法人目黒寄生虫館, その他部局等, 研究員 (70263473)
針原 伸二 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (40198932)
小池 潤 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 特任実習助手 (00323345)
野村 憲一 独立行政法人国立病院機構さいがた医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 内科系診療部長 (00347444)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 古代感染症 / 結核 / トレポネーマ症 / 古人骨 / 東アジア / 古病理学 / 古代 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルスの感染拡大によって、国外への研究出張が全く困難な状況になり、研究遂行上は不本意であった。国外のみならず、国内の移動や調査も相当の制約を受けた。 その中で、できる限りのことを行うとして、寄生虫研究や他国との共同研究に力を注いだ。特に、モンゴルの鉄器時代人に、悪性新生物転移と見られる症例が確認されたこと、また、トレポネーマ症と考えられる骨と共に、骨の断片を採取できたことは、今後の顕微鏡的、さらには古DNA研究にとって、極めて有意義な成果だったと言える。 東南アジア方面の研究は、2020年晩秋に、当該国を訪問し、大学長、文化芸術省の高官と面談し研究を進める合意が出来ていたが、新型コロナウイルス感染の拡大によって、その後の進展は残念ながらない状況である。 今次のような、世界的な危機状況にあって、研究が十分に遂行できなかったことは悔やまれるが仕方がないことでもある。2年の計画を1年延長して3年にしたが、感染終息には時間がかかり、余り意味をなさなかった。 一方、研究機材や、前もって入手した貴重な資料については、今後の研究に活かせる体制を構築しており、研究費執行が終了してからも、上手に研究を進めていく考えである。古代の感染症の東アジアへの流入を明らかにする研究計画であったが、正に世界規模の感染症の流行によって、十分な研究成果が上げられなかったのは一種皮肉でもある。しかし、現代社会と感染症の大きな関係性は、全世界の人々の学んだところとなり、今後の感染症対策へ、我々の研究がどうコミットしていくか、これからが正念場であり大きな期待感を持っている。
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