2019 Fiscal Year Annual Research Report
A development of MEMS autonomic neural recording device and two-photon neural imaging
Project/Area Number |
18K19950
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神谷 厚範 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (30324370)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2020-03-31
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Keywords | 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
自律神経系は、全身の臓器に分布し、身体各所の生体情報を感知して脳に送り(求心路)、各臓器の機能を調節する(遠心路)、生体恒常性や生命を維持する要のひとつである。しかし、計測技術の不備のため、自律神経の個々の線維の動態や、臓器組織の内部における神経終末の動態は解明されていない。そこで本研究では、自律神経の、個々の線維の動態や組織内部神経終末の動態を調べることを目的として、次の研究を行った。研究A. MEMS神経マイクロマシンによる、がん組織等の自律神経線維別電気活動動態の解明:自律神経が、がん組織にも分布することを発見した。このがん組織に分布する自律神経は、がん組織の微小環境に影響し、がんの病態に深く関わる可能性が示唆された。乳がん組織に分布する自律神経、および、胸腹部臓器(心, 腎, 膵, 肝等)に分布する自律神経について、神経線維別の個々の電気活動を計測し、そのシステム応答特性を解析すること検討した。研究B. 生動物2光子神経イメージングによる、がん組織等の自律神経終末Ca動態の解明:従来の自律神経の計測は、臓器外や体外培養下における記録に留まっており、自律神経が分布する組織の内部において、神経が、実際にどのように生体情報を感知し(求心路)、また細胞機能を調節するのか(遠心路)は、計測技術の未発達のために、ほとんど理解されていない。そこで本研究では、自律神経Ca活動が光るラットを開発し、生きた動物においての組織内部の神経終末Ca動態を可視化するための2光子自律神経イメージング技術の開発に取り組んだ。
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Research Products
(2 results)