2023 Fiscal Year Annual Research Report
Archaeological Study of human migrations and inter-islands networks in Oceania
Project/Area Number |
18KK0019
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
小野 林太郎 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 准教授 (40462204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 穣 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
印東 道子 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (40203418)
片桐 千亜紀 九州大学, 比較社会文化研究院, 共同研究者 (70804730)
山極 海嗣 琉球大学, 島嶼地域科学研究所, 講師 (80781202)
片岡 修 上智大学, アジア人材養成研究センター, 客員教授 (90269811) [Withdrawn]
山野 ケン陽次郎 熊本大学, 埋蔵文化財調査センター, 助教 (10711997)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2024-03-31
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Keywords | オーストロネシア語族 / CST土器 / ミクロネシアへの人類移住 / ポンペイ島 / レンゲル島 / 国際共同発掘調査 / 貝製品 / 先ナンマトル期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においてもコロナの影響で中断していたミクロネシアでの共同発掘調査を継続実施実施することができた。また年度前半においては、これまでの発掘調査で出土した考古学的資料の分析やデータ化を進めることもできた。資料の分析に関しては、分担研究者の山野らによる出土貝製品の分析や実測・撮影によるデータ化を継続して実施したほか、土器については、山極による土器資料の復元や実測、化学的分析を進めた。これら本年度までに得られた考古学的データは、論文による公表を目指し、次年度には公表予定である。 また2023年8月に継続的に実施した発掘調査では、発掘を行ってきたレンゲル島のA-27遺跡にて攪乱の可能性が少ないと予想される区画の下層を対象に、ウォーターポンプを利用して浸水を防ぎながら、発掘を実施した。その結果、昨年度に続きレ移住初期層と認識される第3層の底部からも土器片や貝製品、動物遺存体の出土を確認できた。出土した動物遺存体は魚骨のほか、貝類も多く、中層以上ではブタやイヌ、さらにはワニと推測される動物も出土している。これら新たな成果についても鋭意分析中であり、国内外における学術誌や学会等にて公表を計画している。ミクロネシアにおける海外カウンターパートとの協力関係においては、8月の発掘及びその後の分析においても共同研究を継続しているが、本年度よりミクロネシア連邦における調査許可手続き等がより複雑化し、また円安の影響もあり、調査許可の手続きに必要となる手数料が高額化している傾向は認められた。今後も継続的に調査を継続する上では、とくにオセアニア圏においてはこうした円安ドル高による影響なども考慮していく必要があることを指摘しておきたい。
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