2022 Fiscal Year Annual Research Report
Tracing the footsteps of the Jewish refugees who sojourned in wartime Japan and Shanghai: a transboundary and multilateral research
Project/Area Number |
18KK0031
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
菅野 賢治 東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 教授 (70262061)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZINBERG YAKOV 国士舘大学, 研究所, 研究員 (50348885) [Withdrawn]
佐藤 憲一 東京理科大学, 教養教育研究院野田キャンパス教養部, 教授 (80548355)
三添 篤郎 流通経済大学, 経済学部, 教授 (40734182)
西村 木綿 (西村木綿) 名古屋外国語大学, 世界共生学部, 講師 (30761035)
A Bugaeva 東京理科大学, 教養教育研究院神楽坂キャンパス教養部, 准教授 (40550075)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | ユダヤ / 難民 / ポーランド / リトアニア / 上海 / オーストラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間を終えて、当初の目的は概ね達成されたと自己評価できる。五年にわたる研究期間内に発表し得た研究成果として、研究代表者、研究分担者による個々の学術論文や研究発表 以外に(1)中間報告書「ユダヤ難民たちのリストと実数の特定」(2019年9月、国立国会図書館に寄贈済み)、(2)本研究課題の海外の研究協力者アーノルド・ゼイブルの小説『カフェ・シェヘラザート』の日本語訳(共和国、2020年8月)、(3)映像資料「海でなくてどこに」(61分、映像作家・大澤未来との共同制作)、(4)映像資料「喪失の記憶、物語の循環」(72分、アーノルド・ゼイブルを囲んでのオンライン・イベントの記録)、(5)映像資料「アーノルド・ゼイブル、湾の抱擁」(44分、アーノルド・ゼイブルへのインタヴュー記録)、(6)菅野賢治『「命のヴィザ」言説の虚構――リトアニアのユダヤ難民に何があったのか?』(共和国、2021年7月)、(7)最終報告書「1939~41年リトアニアのユダヤ難民に関する基礎資料集」(2023年3月、国立国会図書館に寄贈手続き中)がある。 ただし、研究期間の後半、新型コロナ・ウィルスの世界的な感染拡大により、世界各国の研究者を招いて東京で予定していたシンポジウムの中止を余儀なくされ(代わって、常設のウェブサイトにおける動画での研究発表を実施)、世界各地のユダヤ居留地を訪れ、難民たちの移住先における動向を調査する作業も不可能となったため、そのままでは当初の目標が未達成に終わることが危惧された。 そこで最終報告書では、活字として今日に伝えられている元難民たちの証言を古い順に収集して日本語に抄訳すると同時に、従来の「命のヴィザ」言説が、元・難民たちによる第二次大戦直後の証言といかなる連関のもとで形成されたものであるか、時系列で追跡するための基礎資料をもって、現地調査ができなかったことの補償とした。
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Research Products
(5 results)