2021 Fiscal Year Research-status Report
The Political Economy of Global Standards on Developmental Finance
Project/Area Number |
18KK0037
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 基史 京都大学, 法学研究科, 教授 (00278780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 敬輔 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (00316895)
宇治 梓紗 京都大学, 法学研究科, 准教授 (00829591)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2023-03-31
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Keywords | 国際政治経済学 / 国際制度 / 開発金融 / 地域金融制度 / テキスト分析 / 計量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の本研究は、新型コロナウイルス感染問題の長期化によって、予定していた海外での調査や研究会の開催ができない状況において、主に海外パートナーである米国ボストン大学のグライムズ教授とEメール等で緊密に連携を取りながら進めた。 具体的に、代表者の鈴木は、グローバル金融制度が疲弊する状況において、①地域金融制度(RFA)のマクロ経済サーベリランスの機能、②構成国の外貨準備政策に対する支援効果、③RFAを支える地域経済大国の能力を中心に分析を行った。そのなかでも①②に関しては、分析結果を2編の日本語論文としてまとめ、代表者の鈴木と分担者の飯田が共編著書として公刊した『国際関係研究の方法』(東京大学出版会、2021年9月公刊)のなかの第6章(鈴木論文)と第9章(鈴木・宇治・松尾論文)とした。①に関する邦語論文を拡張して英語論文を作成し、世界的に有力な学術誌に投稿し、R&Rを得て、現在、修正作業を行っている状況である。③に関しても英語論文をほぼ作成し終わって、海外の学術誌に投稿する準備を進めている。 宇治は、海外の研究協力者と、国際環境ガバナンスの金融支援面に関する分析をサーベイ実験を適用して行い、英語論文3編にまとめて査読有の国際学術誌に掲載させた。また、その他の研究成果は適宜国際学会において研究論文発表として公表した。飯田は、貿易と金融の関連を分析した日本語論文を作成して上記の編著書の第3章(飯田論文)とし、また、同様の観点から日本を中心とした論文を作成し、Oxford Handbook of Japanese Politicsの一章として掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度をもって本研究は終了する予定であったが、本研究計画で予定していた海外での調査や研究会の開催などは、コロナ感染問題の長期化で実施できない状況が続いた。これを克服するため、本国においてできる限りの創意工夫を通じて研究計画の実施を図った。その結果、研究実績の概要欄で記した研究成果をあげることができた。しかし、研究計画を完全に実施することは難しく、2022年度への延長を申請し、2022年3月に承認されている。2022年度の研究計画は、2021年度中に研究組織内で緊密に連携を取りながら、本研究計画全体に合致しつつ、これまでの研究成果を踏まえ、それらをより発展させるかたちて構築した。その2022年度の研究計画は次項で示す通りの内容となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
前項目で記した通り、2021年度をもって本研究は終了する予定であったが、コロナ感染問題の長期化で遅れが生じ、2022年度への延長を申請し、2022年3月に承認されている。これを受けて、これまで実施できなかった海外調査および研究会の開催は2022年度中に行う予定である。また、2022年度10月末に仙台で開催される日本国際政治学会の研究大会において、ボストン大学のグライムズ教授と分担者の宇治が報告者、代表者の鈴木が司会となる部会の開催を同学会に応募し、承認された。この部会は、本研究計画の実施にあたり重要な成果のとりまとめと成果発表の機会と位置付けている。また、分担者の飯田は同部会の報告者ではないが、部会の趣旨と本研究計画の内容に従って単著論文を作成を進める予定である。この部会の成果と飯田研究は合計6編の英語論文となり、国際学術誌International Relations of the Asia-Pacific誌(Oxford University Press)の特集号として2023年をめどに公刊される予定となっている。それに向けて研究組織は鋭意準備を進めると同時に、本研究を総合的にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
次年度に延長の申請を行い、承認された。
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Research Products
(9 results)