2023 Fiscal Year Research-status Report
情報の非対称性と多様な期待形成がもたらす金融市場への影響とその安定化政策について
Project/Area Number |
18KK0046
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 竜一郎 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (80345454)
篠 潤之介 早稲田大学, 国際学術院, 准教授 (30822217)
秋山 英三 筑波大学, システム情報系, 教授 (40317300)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2025-03-31
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Keywords | 金融市場実験 / 経済学実験 / 期待形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、実験室実験が再開され、海外への渡航、海外からの訪問がほとんど制限無く可能となった。そのため、2022年に比較して、多くの来訪者(20名)があり、また、通常の収容人数による多くの実験室実験を実施することができた。 特に、いくつかの金融市場実験を国際共同研究として行い、実験と共にその分析を始めることができた。具体的には、2023年度に新たに2テーマの金融市場実験を行うことができた。さらに、その結果と2022年度に行われた実験結果の分析、2022年度以前の実験結果データに基づく論文の作成、関連する理論研究の進展等を進めた。その結果、いくつかの実験論文、理論論文を査読付き国際学術誌に投稿することができ、受理され、その掲載が決まった。それらの中には、各メンバーの個々のプロジェクト研究もあるし、メンバー間の共同研究、メンバーと外部研究者の国際共同研究があり、それらは研究業績として記載されている。また、これらの研究内容に基づく国際学会での報告も数多く行った。 2021年度に導入された実験実施を円滑にするための自動音声説明システムの利用も順調に進んでいる。さらに、2023年度には実験者の感情分析ソフトも利用して、新しい実験も実施した。 全般的に言って、今までの研究の遅れを完全に取り戻せたわけではないが、2023年度は実験室実験の完全再開と、海外との研究交流の制限がなくなったため、研究は大いに進捗した。2024年度をプロジェクトの最終年度として、当初計画に基づく研究成果の国内外への公表に全力を尽くす。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多くの実験を行うことができ、いくつかの実験及びデータ分析は順調に進んだ。未だ研究の多少の遅延はあるが、多くの研究成果が得られた。これらの成果の海外での対面での研究報告を数多く実施した。また、海外からも若手研究者、著名研究者が合わせて20名の来訪者があり、研究報告と研究成果についての議論を行った。海外との交流はコロナ以前以上に活発化されたと言える。これらの非常に多い実験結果の分析とそれに基づく論文作成に多少の遅延が見られる。 これに伴い、多くの実験研究を実験室において実施した。実験実施は通常の実験室収容人数でおこない、コロナ以前の状況に戻ったと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は研究のまとめを行い、本プロジェクトを完了する。そのための海外の国際学会なのどでの成果報告を積極的に行う。それと同時に、海外からの研究者受け入れも積極的に行い、国際共同研究を大幅に進展させる。なお、対面での最終国際研究集会を実施し、研究成果を広く公表するとともに、プロジェクト終了後の共同研究や研究交流を継続させるための議論を行う。
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Causes of Carryover |
国際共同研究相手国の研究者の招聘が次年度にずれ込んだこと、本課題に関する研究成果の学会発表および成果報告ワークショップ開催が次年度に予定されていることから、次年度使用額が生じた。 共同研究者との会議費100,000円、外国旅費680,000円を見込んでいる。
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Research Products
(23 results)