2023 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of climate change affections on habitat use of forest large sized mammals, Asian black bears and brow bears in Far-East Russia
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18KK0181
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
山崎 晃司 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (40568424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
釣賀 一二三 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 産業技術環境研究本部 エネルギー・環境・地質研究所, 部長 (50287794)
小池 伸介 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40514865)
後藤 優介 ミュージアムパーク茨城県自然博物館, 資料課(兼務), 学芸員 (20574312)
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Project Period (FY) |
2018-10-09 – 2025-03-31
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Keywords | ツキノワグマ / ヒグマ / ロシア沿海州 / 気候変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去に収集したクマ類2種のGPS行動軌跡を深層学習(Deep Learning)による解析を進め,両種の移動パターンの相違を検討したものの,現地の教師データが不足しており,現在までのところ考察できる相違を抽出するには至っていない。 また,両種の利用クラスターで採取した糞内容物の分析と,糞表面に付着した代謝物の遺伝子解析による種判定を終えたが,ロシア側研究者との情報共有が停滞しており結果の考察には至っていない。 風倒木による生息環境改変の影響については一般化線形混合効果モデルを用いて解析をした結果,ツキノワグマ(6頭,11624点+ランダム点)は風倒木エリアより離れるほどGPS測位点が増える一方,ヒグマ(5頭,8168点+ランダム点)にはそのような傾向は認められないことが分かり,台風の影響はツキノワグマにマイナスに働いたことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ禍,ロシア政府の許認可遅延,そしてロシアのウクライナ侵攻の長期化により現地調査は中止状態が長く続いている。現地の共同研究者のとの連絡も滞っている。状況の大きな改善の見通しはまったく不透明である。現地に搬入されている調査機材の状態も確認できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に大きな遅延が起こっているが,ウクライナ侵攻に和平が訪れない限り事態の大きな改善は望めず,2024年度の現地調査の実現性は極めて低い。そのため,これまでの断片的なデータの取りまとめを進め,できるだけ多くの本数の論文を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
ロシアのウクライナ侵攻により,日本はロシアにとっての非友好国とみなされた。そのため,奥地での許可を得た研究の実施は極めて難しい状況に陥っている。
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