2019 Fiscal Year Research-status Report
Global projection of consumption-based PM2.5 heath impacts for planetary health
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18KK0322
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
南齋 規介 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 室長 (80391134)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | PM2.5 / 健康被害 / 消費基準勘定 / 将来シナリオ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,基課題で開発してきたPM2.5の一次粒子と二次粒子前駆物質排出インベントリ,国際産業連関分析モデル,大気質輸送モデル,曝露リスク評価モデルを組み合わた,消費国がアジア域のサプライチェーンにおいて直接間接的に引き起こす早期死亡者を計算するシステムを全球レベルに拡張した。具体的には,アジアの他,北アメリカ,南アメリカ,欧州,南アフリカ,オセアニアを含む六つの領域に含まれる199の国と地域に対する消費国のPM2.5に起因する直接間接的な早期死亡者数が推計可能となった。さらに,消費国として,基課題のGDP上位5カ国(米国、中国、日本、ドイツ、英国)から高ハイレベル国際政策意思決定会合の一つであるG20参加国(欧州連合とのしての参加国は除く)の19カ国に拡張し,人為起源のPM2.5の発生要因となる経済需要の世界的な包括性を高めた。構築した計算システムは,早期死亡者数は性別年齢階層別に推計できることから,199カ国の2050年と2100年の将来人口予測データを性別年齢階層別に整備し,人口動態変化が与える早期死亡者数への変化を解析する仕組みを整備した。将来のグローバルサプライチェーンデータ整備については,将来貿易データの修正を開始した。具体的には,国際応用システム研究所が新しく公開した共通社会経路シナリオデータ(SSP-ver2)が利用可能なっため,貿易構造の将来予測を新しいデータを用いた再構成に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
世界的なコロナウイルスの影響により滞在先のオーストラリアは全土でロックダウンし,訪問中のシドニー大学も3月上旬から閉鎖されており,テレワークで研究を続けているが,対面の研究打ち合わせもできず,非効率な環境下での研究となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
シドニー大学の閉鎖が解除され,研究環境が回復した後に効率を上げて予定している研究を進める。まずは,G20の消費に伴う全球的なPM2.5に起因する健康被害を将来の潜在的影響を含めて論文成果としてまとめていく。
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Research Products
(2 results)