2018 Fiscal Year Research-status Report
変貌する大国間関係・グローバル市民社会の交錯とグローバル・ガバナンス
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18KT0003
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
渡邊 啓貴 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (80150100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 武彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 名誉教授 (10210535)
福田 耕治 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (20165286)
大矢根 聡 同志社大学, 法学部, 教授 (40213889)
山田 哲也 南山大学, 総合政策学部, 教授 (00367640)
首藤 もと子 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (10154337)
高柳 彰夫 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (10254616)
宮脇 昇 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50289336)
坂井 一成 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (60313350)
小尾 美千代 南山大学, 総合政策学部, 教授 (70316149)
奥迫 元 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80386557)
平川 幸子 早稲田大学, 留学センター, 准教授(任期付) (80570176)
土屋 大洋 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 教授 (90319012)
中村 登志哉 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (70382439)
松井 康浩 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (70219377)
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Project Period (FY) |
2018-07-18 – 2021-03-31
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Keywords | グローバル・ガバナンス / 国連 / Security / 気候変動 / 外交 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は基本的にガバナンスとパワーポリティックス両面からの分担者の報告とグローバル・ガバナンス学会と協力した研究会合を4回開催した。そのうち二回は外国人の各分野での著名な研究者を招聘して行われた。 ① グローバル・ガバナンス学会研究大会 共通論題基調報告(15:10-16:10)・ Mike Mochizuki (George Washington University) "The Evolving US-Japan-China Strategic Triangle: Implications for Regional Security Order" 司会者兼討論者:菅英輝(京外大)共通論題パネル(16:10-18:00)・ 山本武彦 (早稲田大学)「ユーラシア地戦略の相克とグローバル・ガバナンス―connectography との関連で―」・ 浅野亮(同志社)「『一帯一路が目指すユーラシアの秩序:『中華秩序』への路 ②2018年10月7日(日)13:00-14:50 東京外国語大学本郷サテライト司会:松井康浩(九大)報告:佐藤隆信(富士通総研)「欧州における武器輸出規制の現状と課題(仮)」井原伸浩(名大)「福田赳夫の外交思想と対ASEANイメージ外交」 ③10月14日(土)13:00-15:00 早稲田大学 報告:玉井雅隆(立命館大学) 「国連と地域的国際機構の協働関係構築-OSCEにおける協働関係-」 土屋大洋(慶應義塾大学)「サイバーセキュリティのガバナンス」討論者:Mike Mochizuki (George Washington University) 司会者兼討論者:渡邊啓貴 ④ミランダ・シュラーズミュンヘン工科大学バイエルン公共政策研究科環境気候政策教授 1月12日南山大「ドイツの気候変動政策」1月13日名大「持続可能な会は差をめぐるグローバル・ガバナンス」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
グローバル・ガバナンス学会の理事を中心とした構成の研究グループなので同学会の枠組みを利用しながら研究を進めていった。各自の研究を中心にして、パワーポリティックス的な視点も取り入れつつ、バランスをとった研究会組織を意識した。著名な外国人研究者を呼ぶことができ、いずれの場合も150人から250人ほどの聴講者が集まった。また研究分担者との会合も有益なものであり、いずれの招聘者とも将来の共同研究の可能性を探ることで一致した。 本年度は主に、① 「グローバル・ガバナンスの現状と未来(研究統括)(渡邊)」グループ ② 「パワーシフトと大国間秩序の変容:先進国の相対的衰退と新興国の台頭(渡邊・平川)」③「グローバル・ガバナンスにおける市民社会と国際制度の意味の変容」グル ープが中心になった。リアリズムの立場からの冷戦後の東アジア国際環境の変化の検討、グローバルイシューとしてのサイバー・環境ガバナンスなどのテーマを扱った。これらの領域ではまずはネットワークづくりと論点整理という意味において大きな成果を挙げたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
「グローバル・ガバナンス理論の新しい段階(大矢根・大迫)」のグループはリベラリズムの側か らの研究を行う。冷戦終結後の国際秩序の変容にあわせて、グローバル・ガバナンスの概念 をさらに明確化し、新たな現象を事例分析し、命題を抽出して理論化を進めてゆく。公式的 な国際レジームだけでなく、非公式的な国際レジームやNGOや企業が形成するプライベー ト・レジームも無視できない役割を果たすようになったという認識から、そうした非国家主体に ついて検討を加え、それらの主体が今後果たす役割について考察する。 「グローバル・ガバナンスにおける市民社会と国際制度の意味の変容」1.「国連・国際機構一般 (山田 ・山本)」2.「グローバルと地域のガバナンス共鳴(EU・ASEAN)」(福田 ・首藤)3.「先進国NGOと新興大国・発展途上国の市民社会の関係(環境・温暖化・保健衛生など) (小尾・高柳・宮脇)」4.「民族・宗教・技術の次元(坂井 ・土屋)」
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Causes of Carryover |
次年度使用額が発生した理由と使用計画 分担者の中に予定した出張などが諸事情から実施できなかったので、次年度に実施する予定である。したがって次年度使用額が発生した。翌年度使用計画に昨年度実施できなかった予定額の残り分を組み込むことにした。
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Research Products
(26 results)