2010 Fiscal Year Annual Research Report
NECESSArray計画―中国大陸からみる地球内部ダイナミクス
Project/Area Number |
19104011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川勝 均 東京大学, 地震研究所, 教授 (60242153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 希 東京大学, 地震研究所, 准教授 (90313048)
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Keywords | 中国東北部 / スラブ / 広帯域地震計 / 地震波トモグラフィ / 大陸形成 |
Research Abstract |
NECESSArrayとは,NorthEast China Extended SeiSmic Arrayの頭文字などから作った中国東北部における大規模機動的地震観測網の略称である.本観測計画は,日中米の国際共同観測として準備期間を含め2007年夏から5年間の予定で行われる.NECESSArrayの観測点は,観測点数計120点,観測点間隔<100km,差渡し1000kmをこえる,かつて例をみない巨大で稠密な広帯域地震計アレイである. 本計画では当面,(1)中国大陸の形成・火成活動とダイナミクス,(2)中国大陸下に滞留している沈み込んだ海洋プレート(スタグナントスラブ)のダイナミクスの解明,(3)マントル最深部(CMB)および地球中心核の構造解明の3テーマを目的として掲げる.この目的(特に(1)(2))を達成するために,観測網下の地殻・マントルの(深さ約800kmまで)地震波速度および減衰率の詳細な3次元構造のマッピングを以下の様々な地震学的解析手法を駆使し集中的におこなう.また異なった手法から得られる情報を統合して,中国東北部の地殻・マントルの構造モデルを提出し,温度・化学分布,ダイナミクスにまで制約を与えることを目指す. 4年度目の平成22年度は,観測網の維持等を行った:(1)観測点保守・データ回収:年に2度(春・秋)に保守・データ回収をおこなった.(2)データquality check,初期解析:データのquality check・初期解析を継続し,問題のある観測点を洗い出した.(3)波形データ解析・ダイナミクスモデル検討:前年度に続いて,様々な解析手法・モデルの開発を継続し,実際のデータとの比較を開始した.
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Research Products
(5 results)