2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19202003
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Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
釈 悟震 The Eastern Institute, 研究員 (80270536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸井 浩 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30229603)
山下 博司 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (20230427)
保坂 俊司 麗澤大学, 国際経済学部, 研究部 (80245274)
佐久間 留里子 財団法人東方研究会, 研究員 (60280658)
奈良 修一 財団法人東方研究会, 研究員 (00260125)
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Keywords | 寛容思想 / 比較思想 / 諸宗教共存 / 平和思想 / 印度的包括思想 / インド思想 |
Research Abstract |
本プロジェクト初年度においては、「インド宗教思想の多元性と寛容」を思想的に検討する基礎作業としてインド宗教思想の多元性、あるいは寛容思想の概念規定に関して、研究参加者の共通認識を確立すべく、また従来本テーマに関しては基礎的な検討が不十分であった点を考慮し、パウル・ハッカー(Paul Hacker,1913-1979)の"Inclusivism"and"Tolerance"in the Encounter Between India and The Westを基礎文献(一部は翻訳)として各研究分担者及び研究協力者に配布し、研究・検討を多方面から行った。また、海外における現地調査も、インドをはじめ東南アジア各地で積極的に行い、文献収集のみならず映像資料などの収集も積極的に試みた。但し、政情不安であったスリランカなどの調査は、次年度に繰り越した。そのため、本テーマにおける他地域の状況調査を韓国や中国で行い、同地域における新知見を得ることが出来た。 個別研究においても、各研究者学術調査やその成果を踏まえた研究業績の発表を積極的に行った。主だったものとして、研究分担者丸井は『ニヤーヤ・カリカー』という小作品がジャヤンタの真作と言えるかどうかを検討しOn the authorship of the Nyayakalika again(『印度學仏教學研究』56巻3号)に発表し、また韓国ソウル大学で開催された国際会議においても表題の科研課題に関連する意見交換を行った。保坂は、シク教に関するG.S.マン氏の著書(『シク教』・春秋社)を翻訳出版した。日野はバクティ思想における諸宗教の融合思想を研究し、The beginnings of Bhakti's Influence on Advaita Doctrine:The Teachings of Madhusudana Sarasvati(Motilal Banarsidass:Delhi)を発表し、森は「近代仏教の自画像としての護法論」を『宗教研究』第81巻第2輯(353号)にて公表した。
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Research Products
(7 results)